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(回答先: Re: お持ちのドルについて 投稿者 外貨預金男 日時 2002 年 6 月 29 日 18:46:30)
「外貨預金男」さん、初めまして。
現代の経済システムでは、通貨は法的強制力を基礎とした紙幣で十分だと考えています。
(金を裏付けにする必要はないということです)
「世界同時デフレ不況」の後は、「世界同時インフレ」になる可能性があります。
先の書き込みで、「大きな流れとしては、通貨資産から実物資産(資本・土地・金など)へ動いていると考えています。株式(資本)を下落させるのも、欲しい物をできるだけ安く手に入れようという動きです」と書きましたが、実物資産を手に入れた後は、それで収益を上げなければ、“資本(貨幣)の増殖”はできません。
また、日本に限らず欧米先進諸国は民主主義政体ですから、不況で国民生活が困窮すれば、国民の生活を維持するために財政支出を拡大せざるを得ません。
不況のなかで、拡大する財政支出を“裏付けのある”貨幣で増やすことは無理なので、紙幣増発による財政支出が行われるようになると考えます。
実物資産を保有している経済主体は、それで引き起こされるインフレをさらに加速させるかたちで供給する財の価格を引き上げていけるので、インフレは歓迎です。
これは好況として意識されますが、インフレ率と可処分所得増加率の乖離が、再び不況をもたらします。
このような繰り返しが、サイクルの期間はどれくらいの長さなのかはわかりませんが、今後も続くと思っています。
資本を持っている真の経済主体ではなく、労働力や芸を売ることで生活する立場であれば、究極的には、自分という存在そのもの(能力)に信を置くしかありません。
デフレでは紙幣の価値が上昇しますからじっと我慢をして、インフレの兆しを感じたら実物資産に乗り換えるというというのも手だと思います。
金と書いたのは、数十億円もする実物資産を買うことができる人は限られていますので、経済があやしくなり紙幣にも不安を感じるようになると、歴史的経緯から「金ならいいかも」と考える人が増えるために、金の価格が上がるだろうと予測するからです。
金が何万トンも消費されずに積み上げられているということは、金の使用価値は小さいということなんですが、経済は、人々の思惑のぶつかり合いで形成されるものですから。
“公的”中央銀行は、管理通貨制度ですから、金保有を増大させる必要はあまりありません。金を保有している人も、いざ何かを買おうと思ったら、金を売って紙幣を手に入れるしかありません。その紙幣を発行できる中央銀行は、金に縛られません。(日本の中央銀行は金の保有高が少なすぎます。世界経済(国際関係)がどうなるかわからないのですから、外貨準備は想定できる様々な事態に備えて資産構成を考えるべきです)
ただ、“私的”経済支配層は、ミノス王と同じように金が好きなようです。
念のため、金への投資を奨めているわけではなく、個人的な予測です。
みんなが目覚める可能性もありますからね。