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総務省が28日発表した5月の労働力調査結果によると、完全失業率(季節調整値)は5.4%と前月から0.2ポイント悪化、完全失業者数は前年同月比27万人増の375万人と、前年同月比で14カ月連続の増加となった。日米経済の先行きが厳しさを増す中、依然として厳しい雇用環境が浮き彫りとなった。
特に女性の完全失業率は同0.4ポイント上昇の5.3%と過去最悪を記録、男性は同0.1ポイント上昇の5.5%となった。
就業者数は6356万人と、前年同月に比べ117万人減少。産業別では製造業や小売業など、サービス業以外はすべて減少している。
一方、厚生労働省が同日発表した5月の有効求人倍率(同)は、前月から0.01ポイント上がり、0.53倍と3カ月連続で上昇、9カ月連続で前年を割り込んでいた新規求人数は前年同月と同じ水準になった。
もっとも、実際の失業率は約10%、企業内の雇用過剰分を含めた潜在失業率は13%を超えると試算されているが、そうした状況が改善する様子はうかがえない。
帝国データバンクの調査では、5月の企業倒産件数は1696件と、5カ月ぶりに前年同月を下回ったものの依然高止まりしており、川奈ホテルやハナエモリ、日本加工製紙など大型倒産も相次いだ。
1−3月のGDP(国内総生産)でも、景気底入れは輸出主導によるもので、国内の個人消費や設備投資は横ばいか下落基調を続けている。
頼みの米国経済も1990年代のバブルの負の遺産の処理や不正会計などが次々と浮上し、低迷は長期化しつつある。
さらに6月に入って株価が急落、円高も加速しており、各企業が描いていた「V字回復シナリオ」も水泡に帰す恐れも出てきた。そうなると、大規模なリストラに頼って利益を上げざるを得なくなる。新たなデフレ対策や税制改革も迷走しており、当分は失業率も高止まりする恐れも出てきた。