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(回答先: 政府が政策変更しない限り、個別企業は“破滅”への道を突き進むしかない! 投稿者 あっしら 日時 2002 年 6 月 27 日 17:22:44)
競争企業が、外国に製造拠点を移転し、競合製品を値下げして国内で販売するようになれば、対抗策を採らないとシェアを落とし利益を減少させることになる。
★多国籍企業と化した日本国籍企業は、売り上げの大部分を日本市場のみで得ている訳ではない。従って、これらの企業の経営者は日本市場のみのシェアを考えて生産拠点の立地を考えているのではない。
生き残りを望む個別企業は、国民経済が悪化し自らも悪化することがわかっていても、「製造コスト削減」に動かなければならない。
★同じ理由で、多国籍企業と化した日本国籍企業は、正直な話、日本の購買力が落ちても、世界全体で売り上げが上がり利益が確保できるなら、日本がどうなろうと構わない。彼等の視点は、もはや日本人だけではなくなった株主利益の最大化であり、次いで日本市場だけではないカスタマーサティスファクションの最大化である。
国民経済が悪化し自らも悪化することがわかっていても、自分だけはなんとか“生存”が維持できるよう動くしかない。
日本国籍企業同士が、本拠地である日本経済の身を削りながら、生存競争を繰り広げるしかない状況を呈している。
★ソニーやトヨタは日本の国民経済が遭ってしても自分たちの経営は悪化しない。だいたい資材の調達の多国籍化が進み、現地法人の役員・従業員も入れたら日本人以外の役員・社員が多くなっているのに、いつまでも彼等を日本企業だという感性の方がどうかしている。多国籍日本企業は実際的には既に法律上のみの日本企業だと考えた方がよい。
だからこそ、政府は、政策を立案する当たって、個別企業経営者の“自然発生”的な意向をそのまま無思慮に受け入れてはならないのである。
★法人税の増税や生産移転の制限など行おうものなら、これら多国籍日本企業は、日本企業であることすら止めようとするであろう。具体的には株式交換を使い、米国・欧州に持ち株会社を作って、実質的な本社機能移転を行い、日本にはその持ち株会社の子会社の販売会社だけが残るということになるだろう。