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米通信大手ワールドコムは25日、2001年の四・四半期と02年1−3月期決算の計五・四半期を通じた償却前利益で、総額38億5200万ドル(約4700億円)の経費を会計原則に反して処理、利益を不当に膨らませたと発表した。米企業史上でも最大級の巨額の会計不正とみられる。
破たんしたエネルギー大手エンロンなどに次いで発覚した著名企業による巨額の会計不正で、米企業全体への不信感はさらに増大、米国株の動向にも悪影響を及ぼすのは必至だ。
事業不振から経営危機に直面するワールドコムは今回の会計操作で銀行団の信用を失い、連邦破産法の適用申請に追い込まれるとの見方が関係者の間で強まっている。
同社は、会計原則通りに処理した場合、01年通年で20億5600万ドル、02年1−3月期で1億3000万ドルを計上した純益はいずれも赤字に転じると認めている。
同社は、最高財務責任者(CFO)のスコット・サリバン氏を解任。米証券取引委員会(SEC)や借入先の銀行団に報告し決算を修正するとしている。(共同)