現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
6月24日の東京株式市場は、午前終値でTOPIXが前週末比5.32ポイント低い997.03、日経平均株価も同47円70銭安の1万306円65銭で午前の取引を終えるなど、続落が進む一方の展開となった。米国のダウ、ナスダックともに年初来安値更新を受けて、売りが止まらず2月下旬以来の低水準に。一時は「1万2000円台も時間の問題」とみられてきた日本の株式市場はここにきて、1万円割れも意識させる動きに反転。折りしも国内では主要企業による株主総会の集中日が26、27日と目前に迫っている。相場のキーポイントはどこにあるのか―。
●「2日新甫は荒れる」のジンクス
今年の相場の要注意月は6月、9月、12月だ。いずれも2日新甫(しんぽ)で、発会が1日でなく2日以降となっているからだ。相場ジンクスでは「2日新甫は荒れる」といわれている。何を古いことを―と思われそうだが、これが意外と当たる。しかも純2日新甫月は、必ずキリスト教の忌日の「13日の金曜日」も到来することから、グローバル・スタンダードとしても通用するかもしれないのだから、バカには出来ない。
さて、週初に月替わりとなる6月相場は、日経平均株価の1万1000円割れ、TOPIXのザラ場1000ポイント割れと既に十分に荒れた。しかし相場ジンクス通りにさらに荒れるかどうかは、今週週末の二大イベントであるカナナスキス・サミット(主要国首脳会議)と集中開催される各社の株主総会にかかっている。これは、相場の大出直りには「サプライズ(驚き)」か「セリング・クライマックス(総投げ)」かのいずれかが必要なことを意味している。それでなかったら、真綿で首を絞めるような現在のジメジメ相場がウンザリと続く。何とか上値の方に荒れて、平常立ち会い月の7月相場を迎えたいものだ。
●現在の米国経済・・・日本のバブル崩壊過程にウリ二つ
こと株式相場の先行きの動向に関しては、日本は既に当事者能力を失っている。米国株価の高安に一喜一憂するコピー相場の様相がますます強まっているからだ。それもそのはずで、景気の先行きも輸出主導型、米国頼みとなれば、本家本元の米国経済の動向を左右する米国株価は、最大の変動ファクターとして注目される。となれば、カナナスキス・サミットでは、議題として「世界同時株安」が取り上げられてしかるべきであろう。そしてこの面では、日本は大いなる国際貢献ができるはず。現在の米国株価の波乱はバブル崩壊の一過程の可能性があり、そうだとすればバブル先進国、崩壊経験国として日本は率先してアドバイスができるはずだ。
米国の現在の相場状況は、日本のバブル崩壊初期の90〜92年当時にウリ二つといえる。当時、景気は、ブルの余韻が続き戦後最長の好景気かどうか議論されていた。そしてその後の相次ぐ証券不祥事の摘発は、現在の米国の会計疑惑をほうふつとさせるところがある。IT(情報技術)革命、景気循環のなくなるニューエコノミー化などの鳴り物入りだったキレイ事も、一皮むくとダーティーな裏側が垣間見えるということだったかもしれないのだ。
●サミットでの緊急テーマがカギ
サミットで「世界同時株安」が、緊急テーマとして取り上げれば「サプライズ」である。相場は大出直りが期待される。しかし、そうでなければ、相場は自浄機能を働かさなければならない。いったん下に行くショック安がなければアク抜けとならず、上に行くキッカケが掴めないのである。大出直りには「セリング・クライマックス」が不可欠となるわけだ。2日新甫の6月相場は、ドン詰まりで正念場を迎えていることは確かなようだ。
(相馬 太郎)
・浮上!弱気相場に「3つの強気論」〜ピンチはチャンス
http://www.paxnet.co.jp/news/datacenter/200206/20/20020620100515_43.shtml
・「市場より3歩先へ」〜“個人投資家の反乱前夜”は自然体で薬品株を
http://www.paxnet.co.jp/cgi-bin/bulletin/bulView.cgi?ads=yes&frame=investment&boardid=34000&billid=340001024361636&parentId=0&page=1