現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
【ニューヨーク21日寺本政司】
二十一日のニューヨーク株式市場は米国景気の回復に悲観的な見方が一気に強まり急落、ダウ工業株三十種平均の終値は前日終値比一七七・九八ドル安の九二五三・七九ドルで、今年の最安値を更新した。
外国為替市場でもドルは各国の主要通貨に対して売りを浴びせられ「株安」「ドル安」の様相が強まった。世界経済のけん引役だった米景気回復の遅れは日本経済にも深刻な打撃を与えそうだ。
ダウは昨年十月三十一日に次ぐ低水準。ハイテク銘柄中心のナスダック(店頭市場)も大きく値を下げ、総合指数は前日終値比二三・七九ポイント安の一四四〇・九六で、昨年九月の米中枢同時テロ直後に取引を再開した昨年九月二十一日に次ぐ低水準となった。米優良企業五百社で構成するS&P五百種株価指数も九八九・一三で一〇〇〇の大台を割り込んだ。
この日は、米投資銀行がIBMの収益見通しを下方修正したことや大手医薬品メルクの会計疑惑を嫌気し、企業収益に対する不安が高まった。ハイテクや消費関連などの銘柄が値を下げた。
ニューヨーク株式市場は、これで五週連続して株価を下げ、退潮傾向が鮮明になった。資産の目減りや心理的なインパクトから、国内総生産(GDP)の三分の二を占める個人消費に悪影響を与えることが懸念され始めている。米エコノミストは「市場は、米景気が思ったほど良くないと感じている。悪いニュースはすぐ売り材料になる」と話している。