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ソフトバンク<9984.T>グループがADSL(非対称デジタル加入者線)サービス用にNTT<9432.T>東西地域会社の局舎内に確保していたコロケーション・スペースの無償保留期間が今月27日に期限を迎える。ソフトバンクはスペースを返却するか、有償で保留期間をさらに6カ月延長するかの選択に迫られるが、複数の関係筋によると、ソフトバンクは約1000万回線を返却する方向で交渉しているという。
コロケーション・スペースとは、通信事業者がNTT局舎内に自社の通信機器を設置できるスペース。ソフトバンクの関連会社であるBBテクノロジーは、ヤフーのADSLサービス用に東西地域会社合計で約2000万回線分のスペースを確保しているという。そのうち1000万回線程度が、「費用負担なしの保留期間」に当たる工事未着工の状態にある。複数の関係者によると、ソフトバンクは、この未着工スペースを27日までに返却する方向で交渉している。グループが展開するADSL事業の加入者数が、5月末現在で59万件にとどまっているため、戦略の見直しを迫られた、との見方も出ている。
ソフトバンク・グループは昨年暮れ、スペースを大量に確保したため、他のADSL事業者が通信機器を設置できず事業展開に支障が出るなど問題となっていた。これに対し、ソフトバンクの広報担当者は、「コロケーション・スペースの返却に関しては、まだ何も決まっていない」とコメントしている。
コロケーション・スペースは、所定の手続完了後、6カ月は「保留期間」として費用負担なしで確保できる。しかし、6カ月を過ぎても設置工事に着工しない場合は、返却するか、有償でさらに6カ月延長するかの選択を迫られる。延長の場合は、接続約款の定めに従い料金を支払うことになるが、ソフトバンクの場合は「年間億単位の費用が発生する」(関係筋)とみられていた。