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財務省が20日発表した5月の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易黒字額は前年同月と比べて8・15倍の6192億円となり、3カ月連続で増加した。アジア向けが好調だった輸出が、米国向けでも14カ月ぶりの増加に転じたことが、黒字の大幅増加につながった。政府は5月に景気底入れ宣言をしたが、輸出依存の景気回復であることを明確に示す結果となった。
輸出は同8・8%増の4兆1503億円と2カ月連続で増加し、00年11月以来、1年半ぶりの高い伸び率となった。自動車が引き続き好調なのに加えて、世界的なIT(情報技術)不況を背景に落ち込んでいた半導体などの電子部品が同12・2%増と、16カ月ぶりのプラスに転じた。一方、輸入は液化天然ガス、石油製品などの不振で同5・6%減の3兆5311億円となり、10カ月連続の減少を記録した。
地域別では、米国向けでは、輸出が同5・5%増となる一方、輸入は通信機などの落ち込みで同9・6%減と12カ月連続の減少となった。アジア向けでは、輸出が半導体などの電子部品、鉄鋼などが伸び、同15・0%増と3カ月連続の増加となった。EU(欧州連合)向けでは輸出、輸入がそれぞれ同3・0%、7・2%減少した。【谷川貴史】