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(回答先: 「米経済、バブル崩壊の日本のよう」エコノミスト誌(産経新聞) 投稿者 sanetomi 日時 2002 年 6 月 15 日 21:35:46)
上のグラフは経済の大変動期における両国の株価を示している。日本は日経平均株価、米国はS&P500種となすダック指数を時価総額ウェートで合成したものを取っている。両国とも株価が市場最高を記録した時期を基準に指数化してある。これを見ると、最近の米国は92年春頃の日本といえる。当時の日本では損失補てんや飛ばしなど、一連の証券不祥事に見舞われ、不良債権問題の深刻さが強く意識され始めた。こうした状況下で、景気は本格的後退に転じだした。
米国は昨年末から、エンロン破綻を景気に不祥事まみれである。特別目的会社(SPC)を用いた損失飛ばし、不適切会計処理、売上や収益の多重計上、相場操縦など、日本の当時の醜悪な状況がかすんでみえるほどの泥沼にはまり込んでいる。
両国の状況から言えることは、株価が4割もの大幅下落となり、それが2年にも及ぶと、巨額損失の重圧に徐々に耐え切れなくなることである。結局、本格的な景気後退と、株価下落が同時進行となり、金融システムを脆弱化させるリスクを作り出す。
米国はこの先、過剰な債務、生産設備、雇用の調整を進めると、デフレ傾向が生じざるを得ない。だか、政策対応余力は大きくなさそうである。金融政策の緩和余地は少ないし、財政は早くも大幅赤字に最転落している。
米国がこうした状況とすれば、日本経済にも再度、対外面からデフレ圧力がかかることを念頭に置いておかねばならないだろう。