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政府税調では納税者番号制度の導入を議論しているが、実際に導入されれば私たち国民にとっては大問題。海外への資産移転を考えている人には今がラストチャンスかも!?
私は、さいとう・たかを氏の人気コミック「ゴルゴ13」の主人公で国際的な狙撃者(スナイパー)ゴルゴ13が活用しているスイスの銀行とは、スイスにある個人資産家だけを対象にしたプライベートバンクのひとつであると推測している。前回は、一般人にもゴルゴ13と同じようにスイスにある銀行に預金口座を開設する方法を書いたが、風雲急を告げどうやら私たち一般人も真剣に海外に金融資産を移転しなければいけない時期が来たようだ。
5月31日、米国格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは、日本政府が発行する円建て国債格付けを2段階引き下げA2となり、G7ではイタリアより3段階低く、イスラエルや南アフリカに並んだ。この格下げの主たる理由は、政府債務の膨張に対する有効な経済政策がなく将来更に拡大する可能性が高いというもので、この格下げに対しては、日本の財務省や経済界から発表と同時に反論が出された。反論の主たる理由として日本が保有する債権額・外貨準備高、日本の民間金融資産額(約1400兆)・経常黒字額(約10兆)の世界最大を上げている。
両者の論争の中で注目に値するのは、政府関係者はどうやら私たち個人の金融資産を日本政府のものだと認識していて、何時でも徴税権を発動し個人の金融資産を吸い上げることによって政府債務である国債の償還を行い、債務を一気に減らすことができると本気で考えていることである。(MSNマネー6月6日掲載 秋新作氏「財務省とムーディズ・正しいのはどちら?」ご参照)
折しも現在、政府税調では納税者番号制度(納税者1人ひとりに番号をつけ、その番号に基づいて課税書類を一括管理する仕組み)の導入論議を開始している。この導入論議の開始が、上記の政府による金融資産吸い上げ構想にあまりに符合しているので、私たち国民も真剣に対処方法を考えていく必要に迫られているのだ。
つまり、この納税者番号制度が導入されると、私たちが保有している全ての金融資産に納税者番号がふられ、解約や送金などの資金移動を含めてすべて税務当局で一括管理されてしまうことになるからであり、徴税権発動による金融資産吸い上げも容易にできる環境ができ上がってしまうからである。
そして、納税者番号制度導入後は、誰のどの銀行預金口座から海外送金されたか分かってしまい、資金が国境を超える水際まで完全に把握されることとなる。よって税務当局がその気になりさえすれば、海外送金を取り扱った銀行で海外送金依頼書を調査すれば資金の行き先まで全部分かってしまうのである。もしかすると海外へ金融資産を合法的に移転するには、今がラストチャンスかもしれない。
現在、海外への現金の持ち出しは1人100万円までは合法的であり、また海外送金も200万円以内であれば銀行から税務署に送金した人の氏名・住所・送金目的は通知されないので、私たち一般人にも合法的、且つ秘密裏に金融資産を海外に移転することができる。また小額の海外預金は日本銀行への残高報告の必要がないので、海外に預金を保有し続けることも合法的に可能である。次回以降、スマートに金融資産を海外に移転・保有する方法を考えてみたい。
スイス在住 プライベートバンカー 我妻 さとる
提供:株式会社FP総研