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大規模なシステム障害を起こしたみずほ銀行で、トラブルをきっかけに預金者の約9%が口座解約や引き落とし銀行の変更など、“みずほ離れ”を起こしたという調査結果が明らかになった。来年4月のペイオフ全面解禁を控え、預金者の銀行を見る目は厳しさを増しており、失った信頼を回復する道のりはかなり険しそうだ。
調査はインターネットを利用した調査会社、マイボイスコムが5月1日から5日まで約1万1600人を対象に行った。
みずほホールディングスの前田晃伸社長は、トラブル発生後、「実害はなかった」と国会で答弁して大ひんしゅくを買ったが、調査では、みずほ銀のシステム障害によって、二重引き落としなど何らかの「実害をこうむった」と回答した人は、全体の3.3%に上った。
また、4月末の時点でみずほ銀に口座を持っていた約2680人のうち、システム障害をきっかけに「預金を一部引き下ろした」人が4.9%、「引き落とし銀行を変更」が1.4%、「すべての口座を解約」した人も1.1%と、9.2%が何らかの形で“みずほ外し”に走った。
一方、「解約せず、このまま維持」が17.6%、「手続きが面倒」「給与振込先なので」「ローンがある」などの理由で解約しない人も計約17%だが、49.1%とほぼ半数が「しばらく成り行きをみて決める」と回答、みずほの対応を見きわめているというのが実情のようだ。
みずほ銀に対して何らかの対策を講じた人のうち9.2%が「郵便局に貯金」、4.3%が「別の民間金融機関に振り分け預金」している。
さらに、「これから新たに預金する、またはメーンバンクを変更するとしたらどの民間金融機関にするか」との問いには、大手銀行では、「東京三菱銀行」が16.3%、「三井住友銀行」が13.3%、「UFJ銀行」が13.2%なのに対し、「みずほ銀行」はわずか2.2%で、シティバンクやソニー銀行、大和銀・あさひ銀などを下回った。
みずほ銀に口座を持つ人は全体の40%に達しているという事情を考慮しても、その不人気ぶりは際立っており、一度失った信頼を取り戻すことの困難さが浮き彫りとなっている。
来年4月のペイオフ全面解禁に向け、第2地銀などの預金が減り、都市銀行の預金が増加している一方で、大手銀でもトラブルを起こすと、預金が流出する事態になり兼ねない。
金融庁は11日、立ち入り検査の結果をみずほ銀に通知し、改善策などの報告を待って業務改善命令などの行政処分を下す方針。信頼回復はみずほが利用者を十分納得させるような改善策を出せるかにかかっている。