現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
「当行の岸暁会長が、次期日銀総裁に擬せられているようですが、その可能性は100%ないと思います。まず何より本人にまったくその気がないということが最大の理由なのですが、実はそれ以外にも決定的な理由があります。その理由とは、岸会長はまったくと言っていいほど英語が不得手なのです…」
東京三菱銀行幹部がこう解読してみせる。
ここ最近、銀行業界では「来年3月で任期切れとなる速水優日銀総裁の後任候補として東京三菱銀行の岸会長の名前がここへ来て急浮上してきている。今後の展開次第ではそうしたことが実現する可能性も少なくない」(大手都銀役員)とささやかれている。
そして、岸会長が今月26日付で退任し相談役に退くという人事を東京三菱銀行が正式に発表したことも、こうした見方に拍車をかけていると言ってもいいだろう。
「やはり民間銀行の現職トップ−“代表取締役会長”がそのまま横スベリする形で日銀総裁に就任するというのも、いささか問題がある。東京三菱銀行サイドもその辺のことを配慮したのだろう」(前述の大手都銀役員)
前述したように東京三菱銀行は今月26日付で、岸取締役会長と吉澤建治副会長をワンセットで退任させ、それぞれ相談役と常任顧問に退かせる。その一方で、三木繁光頭取は留任し、会長、副会長は当面空席のままという若干変則的な人事体制をとることになる。
そしてそうした状況をとらえて、「東京三菱銀行も、“岸総裁”の実現へ向けてバックアップ体制に入った−」とするムキも少なくない。
「東京三菱銀行−というよりも三菱東京フィナンシャル・グループ(MTFG)は、主要金融グループの中では唯一、公的資金の注入を受けていない金融グループです。そうした点でMTFGは政府の干渉を受けにくい金融グループと言うことできるでしょう。そうしたことも岸会長の日銀総裁就任を有力視する材料の1つになっているのです」(別の大手都銀役員)さらにこうした“見方”もある。
「実は、岸会長は福田康夫官房長官とは同じ群馬県出身ということもあり、非常に親しい関係にあるのです。そもそも日銀総裁人事は、首相の専管事項となっています。それだけに、次期日銀総裁にだれをあてるかについては“官邸”の意向が大きく影響すると考えていいでしょう。それだけに岸会長が福田官房長官と親密な関係にあるということは、“岸総裁”が実現するうえで有力な材料の1つとなることは間違いありません」(大手都銀役員)
その点については、東京三菱銀行の経営中枢幹部もこう認める。
「確かに、岸会長と福田官房長官が親しい関係にあることは間違いありません。何でも双方の父親同士が親しかったというのですが…」
それでは官邸サイドは、この次期日銀総裁人事について、どのようにとらえているのだろうか。
官邸中枢スタッフが言う。
「これまで小泉純一郎首相は速水現総裁の更迭問題が取りざたされるたびに、『それは私自身が決めることだ−』と不快感をあらわにしていました。そうしたことから考えても、小泉首相が積極的にこの問題にタッチしてくる可能性は高い、と言えるでしょう。そして小泉首相の性格から考えて、日銀プロパーをそのまま総裁にするということはしないと思います」
どうやら状況的には、“岸総裁”の実現する可能性は高い、と見ていいだろう。
あとは、本人のヤル気次第といったところだろうか。