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金融庁と日銀は6日までに、4月1日からの大規模なシステム障害を起こしたみずほフィナンシャルグループに対し、原因究明のため実施していた立ち入り検査(考査)を終えた。金融庁は近く、検査結果を正式に通知するとともに、みずほ側から銀行法に基づく報告を受けたうえで行政処分に踏み切るが、「決済という社会的インフラを混乱させた責任は重い」(幹部)と見ており、業務改善命令は避けられない見通しだ。
通知を受け、みずほは経営責任を明確化する。みずほホールディングスの前CEO(最高経営責任者)3氏が特別顧問を退任する方向。4月1日就任した前田晃伸みずほホールディングス社長は「システム障害のすべてを把握できる立場にいなかった」(金融庁幹部)との見方が強く、減給処分などを検討している。
金融庁は立ち入り検査で、システム障害の原因に加え、みずほ側がシステム障害の可能性を予見した状況▽4月1日の統合に影響がないと経営陣が判断した経緯などを詳細に調べたとみられる。
みずほは4月1日にシステムを統合したが、口座振替の異常やATM(現金自動受払機)の障害が発生、決済機能が大混乱したため、金融庁と日銀は5月8日から立ち入り検査(考査)に入っていた。【瀬尾忠義】