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「金融再生最前線」〜あおぞら銀の行方〜反撃に出たオリックス[PAXNet] 2002/06/06 10:09:00 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 6 月 06 日 11:29:26:

●反転攻勢で経営掌握へ〜オリックス

「経営の執行部としていえば、現在のような混乱を招いていた事は非常に悲しいこと。一概に外資をすべて拒否するつもりはない。しかし、短期の鞘取りを目的とするファンド的なものが筆頭株主になるようでは好ましくない」―あおぞら銀行が決算を発表した5月29日、オリックス<8591>出身の丸山同行社長が怒りを露わにした。ソフトバンク<9984>の保有する株式の売却先に浮上しているとされる米国系ファンドの動きを厳しく牽制したのだ。その一方で、丸山社長は「ソフトバンクの売り出す株式は、既存の主要な株主に広く引き取ってもらう事が望ましいし、当初の3年から5年間での再上場を目指す方針に変更はない」とも述べた。あおぞら銀の行く末について、オリックスが攻勢に出た何よりの証だ。
あおぞら銀行の首脳はこの丸山社長発言について、「宮内オリックス会長の胸中を代弁したものだ」と説明する。ソフトバンクの“いいよう”には決してさせないという思いが滲んでいる。オリックスの宮内会長がついに事態の収拾に乗り出した事を意味する。ここで以前にもリポートした通り、ソフトバンクはすでにあおぞら銀行の経営から手を引き始めており、逆にオリックスがその実権を握り支配を広げている。宮内会長は“事態を単純にに収拾する”のではなくて、ソフトバンクへの反転攻勢に出たのである。言い換えればオリックスが完全に経営を手中に収める覚悟をしたといえるだろう。

●謎の国内ファンド

先月の中旬、唐突に大手経済紙が、あおぞら銀行の株式の買い取りに国内ファンドが名乗りを挙げたと報じた。しかし、このファンドについてはいまだにその詳細が分からないままだ。元財務官や大手銀行の頭取経験者などが経営陣に名を連ねているが、彼らも「名前を貸しただけ」という人が大半で、経営には一切タッチしていない。いずれにしても首都圏を中心に、破綻した地銀の受け皿としてあおぞら銀行を活用しようというアイデアそのものが、外資系ファンドが好んで提案してきたケースである。したたかで巧妙―。あおぞら銀行は今まさに、深手を負いかねない状態に置かれている、と言っていい。

●株式売却を急がねば・・・複雑な資金の流れが明るみに出る

ソフトバンクは、どうしてここまで保有株式の売却を急ぐのか。以前ここで書いたようにソフトバンク本体の財務内容が急速に悪化しているからだ。さらにもう1つその裏もある。金融庁が異業種に銀行業参入を認める際の重要な条件だ。異業種が参入する場合は、その発行株式の一定の割合を超えている大株主に対しては、金融庁が直接その財務内容を検査するとしているからだ。
つまり、ソフトバンクの経営が少なくとも現在より窮地に追い込まれる、とされる今年9月の中間決算までに保有株式を検査の対象となる株数以下にしておかなければ、金融庁からソフトバンクの複雑な金の流れの全てをオープンにする必要に迫られる。金融庁は検察、国税に匹敵するほどの分析力を備えた人間を集めている。孫社長は、こうした金融庁の情報が霞ヶ関や永田町、そして金融界に流れるのを恐れている。まさにこの情報が、ソフトバンクという企業の息の根を止めかねないからだ。

●「国内外の既存株主に広く浅く・・・」

今、ソフトバンクと金融庁は水面下の攻防を続けている。金融庁は保有株式の「一部」の売却を認める事は決めた。しかし、売却にあたっては、引き続きソフトバンクが当局の検査対象となるよう一定の株数を下回らないようにする事を求めている。さらには、残りの株式を再上場後に売却するようにも迫っている。
しかし、これでは、十分な資金の手当てができないソフトバンクは難色を示している。それでもどうやら売却は一部ながら認められる流れにある。問題は、その先の株式の売り先となる。ソフトバンクのある幹部は「当局に押し切られる格好で、国内外の既存の株主に広く浅く持ってもらう可能性が今は高い」と囁く。しかし、孫氏がそれで本当に納得するのか。攻防は今もこれからもまだ続く―。
(東山 恵)
 
・「深層・真相」〜あおぞら銀の攻防は続く“柳沢金融相と孫社長”
http://www.paxnet.co.jp/news/datacenter/200205/15/20020515161005_50.shtml
・「金融再生最前線」〜ソフトバンクがあおぞら銀株を売却する本当の理由
http://www.paxnet.co.jp/news/datacenter/200203/28/20020328123011_69.shtml

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