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「前田社長は、全く現場のことがわかっていない」
みずほグループ経営中枢幹部が、自らの経営トップを公然とこう批判してみせる。
去る5月24日に開かれたみずほホールディングスの決算発表の席上、同社の前田晃伸社長は、次のように言ってのけたという。
「貸出金利の引き上げは、一連のシステム障害とは別問題」
この“前田発言”の意味するところは、「システム障害が発生したからと言って、貸出金利が引き上げられない理由にはならない」というものに他ならない。
メガバンク幹部が言う。
「東京三菱銀行、三井住友銀行、UFJ銀行といったメガバンク3行は、今期に入って取引先企業との間で金利引き上げ交渉を加速させています。その最大の狙いは、不良債権処理費用を年間の利益のワク内に収めることで、財務基盤を安定させ、経営のバランスをとることにあるのです。各メガバンクとも、今期中に目に見える形で、利ザヤの改善が図られなければ、“負け組”への転落は必至というところまで追い詰められているのが実情なのです」
そして、「追いつめられている」という点では、みずほグループとて例外ではない。
「とはいえ、一連のシステムトラブルの影響で、顧客、取引先のみずほグループを見る目は、非常に厳しいものがある。従って、とても“利上げ交渉”を持ち出せるような雰囲気にはありません」(みずほ銀行支店長)
そしてこう続ける。
「ところが本部からは、そうした現場の状況を無視するかのように『利上げ交渉を積極化させろ』という指示が来ているのです。われわれ現場サイドからすれば、オイオイ本気かよ、というのが本音ですね」(前述のみずほ銀行支店長)
そうした状況の中、前述したような“前田発言”が飛び出したのである。
みずほグループとはライバル関係にあるメガバンク首脳が言う。
「あれだけ厳しい状況に追い込まれながら、前田社長もよくあそこまで思い切った発言をしたものだと妙な感心をさせられる。もっとも現実問題として、みずほ銀行が取引先企業に対して“利上げ交渉”に打って出るということはまず不可能だろう。みずほグループのような問題を抱えていない当行でも、“利上げ交渉”は至難の業。取引先からの激しい反発にあって、交渉は思うように進んでいないのが実情だ。それをみずほグループがやろうというのだから…」
このコメントからもわかるように、前述の“前田発言”は、業界内でも注目を集めている、と言っていいだろう。
「みずほグループ−特にみずほ銀行内部では、“前田発言”そして本部からの指示に対してゴウゴウたる批難が沸き起こってきているのが実情です。グループの経営陣と現場との間には今回の一件がもとで大きな亀裂が生じてしまった、といえるでしょう」(みずほ銀行支店長)
みずほグループ経営中枢幹部が言う。
「“亀裂”だけで済んでいればまだ問題は少ないのですが、実は現場の支店長級を中心にクーデター計画が持ち上がっているというのです。システムトラブルに対する経営責任の取り方次第では、現場サイドから何らかの動きが出てくる可能性があります」
みずほグループ内部は、“風雲急”を告げつつあるようだ。