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日銀が4日発表した5月のマネタリーベースは、月中平均残高が86兆8229億円となり、前年同月比29.7%増加した。4月は同36.3%増と1974年1月以来の高い伸び率を記録、5月も引き続き大幅な伸びを示してはいるものの、伸び率は鈍化した。日銀が3月末に向けて大きく積み上げた当座預金残高を、新年度に入って徐々に通常の状態に戻したことが背景と見られる。
マネタリーベースの内訳をみると、日銀当座預金の平均残高が15兆6612億円となった。量的緩和政策の継続を背景に依然前年の約3倍の水準だが、前月よりも4兆3252億円減少した。一方、日銀券の発行は前年同月比15.9%と前月(同16.2%増)に続いて高い伸びとなった。低金利やペイオフ解禁を背景に、預金者の間でたんす預金が増えていることなどが理由と見られる。