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06/01 14:44 利払い停止を初要請 インドネシアが銀行団に 11 外経36
【ジャカルタ1日共同=沢井俊光】インドネシア中央銀行が、今
月十一日に期限を迎える対外民間債務の金利数千万ドルの支払いの
一時停止をロンドンクラブ(債権銀行団)に要請していることが一
日、明らかになった。
東京三菱、みずほなどの大口債権行で構成するロンドンクラブ運
営委員会は「金利の返済が一度でも滞れば債権のグレードが落ち、
今後融資に応じられない」として、中銀側に予定通りの返済を求め
る交渉を支払い期限ぎりぎりまで続ける方針だ。
インドネシアは公的債務と民間債務を合わせた対外債務残高が千
数百億ドルに上り、返済負担にあえいでいるが、ロンドンクラブに
対して金利の支払い停止を求めたのは初めて。
今回の返済額は債務不履行(デフォルト)宣言の目安とされる五
千万ドル(約六十二億円)に達しないため、アルゼンチンのような
危機的事態に陥るのは避けられる見通しだ。しかし交渉が決裂し返
済が滞った場合、為替の急落などが予想され、上向きかけたインド
ネシア経済への悪影響が懸念されている。
国際金融筋によると、中銀が金利の支払い停止を求めたのは、総
額五十四億ドルの対外公的債務の返済繰り延べ(リスケジュール)
を日本政府などが認めた四月のパリクラブ(主要債権国会議)合意
が理由。パリクラブは今回、インドネシア側の要請に応じて、従来
の元本だけでなく金利の返済も初めて繰り延べた。
このため、中銀はロンドンクラブにも金利繰り延べを要請。返済
期限が迫っている今回分については、五月下旬に支払い停止を求め
た。
民間債務は政府開発援助(ODA)など公的債務より金利が高く
、インドネシアにとってはロンドンクラブによる金利返済繰り延べ
は負担の大幅な軽減につながる。しかし、債権者側は「民間銀行は
金利が収入源。返済が停止されれば引き当てを積まなければならな
い」(邦銀関係者)と強硬姿勢で、交渉の行方は予断を許さない。
(了) 020601 1445
[2002-06-01-14:44]
06/01 14:46 ロンドンクラブとは 外経38
ロンドンクラブ 外国政府や中央銀行に資金を貸し付けている民
間銀行と当該国が返済繰り延べなどを協議する場。多額の対外債務
を抱えて返済が困難になった国は通常、主要債権国で構成するパリ
クラブで公的債務の返済救済策を話し合った後、ロンドンクラブで
民間債務についても同様の措置を講じてもらう。インドネシアの場
合、大手邦銀全行を含む外銀数十行が債権団に名を連ねており、2
000年には、2年間で総額約3億4千万ドルの元本のみの返済繰
り延べに合意した。(ジャカルタ共同)
(了) 020601 1446
[2002-06-01-14:46]
06/01 14:46 債務問題の深刻さ浮き彫り 借金棒引き論に拍車も 外経37
【ジャカルタ1日共同=沢井俊光】インドネシアが邦銀など債権
銀行団に金利の返済一時停止を初めて要請したことで、同国経済の
「時限爆弾」(国際金融筋)とも言われる巨額の対外債務問題の深
刻さがあらためて浮き彫りになった。
国内の一部政治家や非政府組織(NGO)の間では、支払期限を
先延ばしする返済繰り延べではなく、債務削減による借金棒引きを
求める声がある。今回の事態により、債務問題の抜本的解決策をめ
ぐる議論にも拍車が掛かりそうだ。
インドネシアはスハルト政権時代、外国政府と外銀から援助や投
融資という形で借り入れた資金を元に、インフラ整備や天然資源の
開発を進めた。
経済が好調だった時は、債務の返済もさほど負担にならなかった
が、一九九八年の経済危機後、国内総生産(GDP)を上回る千数
百億ドルにまで膨らんだ債務が重く肩にのしかかり、二○○○年度
以降の予算では歳出の一割を超える額を債務返済に充てざるを得な
い事態が続いている。
(了) 020601 1446
[2002-06-01-14:46]