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(回答先: 財務相「ムーディーズ格下げ、市場は参考にしていない」〔日本経済新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 5 月 31 日 19:13:10)
米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは三十一日、日本政府が発行または保証する円建て国内債券格付けを現在の「Aa3」から「A2」に二段階引き下げたと発表した。これにより、先進七カ国(G7)中、単独最下位だった日本国債の格付けは、ボツワナなどの「A1」も飛び越してポーランドなど旧共産圏の国や南アフリカなどと並び、初めて「優れた投資対象」から外れた。国債格付けの下落は銀行、企業の資金調達の際の金利上昇を通じて、経済に悪影響を与える可能性もあり、回復途上の景気に水を差す懸念もある。
■旧共産圏並みに
「A2」は、「中級の上位」であるシングルA格のうち、二番目の格付けで、全二十一段階中、上から六番目にあたる。ムーディーズはシングルAを「元利払いの確実性はあるが、将来ある時点で、確実性が低下する可能性もある債務」と定義している。
ムーディーズは格下げの理由として、国債など日本政府の債務(債務)が、「戦後の先進諸国に例を見ない水準に近づき『未知の領域』に入りつつある」と指摘。その上で、「日本政府の経済政策では国内債務の悪化に十分に歯止めをかけることができないとの結論に達した」として、小泉政権の構造改革が不十分であるとの認識を示した。
ただ、国民の貯蓄率が高く、国債による政府の資金調達が当面、危機的状況に達する可能性は低いほか、中期的には経済改革策も示される可能性が高いなどの理由で、「当面はシングルA以下に下げる方針はない」との考えを示した。
国債の格付けが下がれば、投資家が購入に慎重になるため、金利は上昇する傾向がある。格下げに伴い、銀行や企業が発行する債券の信用も低下するため、債券の金利は上がり、銀行や企業が資金調達する際のコストが上昇する懸念もある。
今回の格付けの見直しに際しては、財務省がムーディーズなどに「日本の経常黒字や対外純資産は高い水準で、政府の支払い能力は高い」などとして二回にわたり、意見書を提出。格下げに反論した経緯がある。
■「極めて遺憾」 財務省
米格付け会社ムーディーズが日本国債の格付けを「Aa3」から「A2」に二段階引き下げたことについて、財務省は「極めて遺憾だ」とする意向を示した。その理由を「日本の強固な経済のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)を考慮しておらず、根拠を欠いている」と指摘している。