現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
米系格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは31日、見直しを検討していた七十七銀行、中国銀行、信金中央金庫、農林中央金庫の格付けを「据え置いた」と発表した。これら銀行の代表的な長期債務格付けは「A1」などとした。これらの金融機関は同日、同社により格下げされた日本国債の「A2」と逆転する。
同社は同時に、静岡銀行について、格付けを引き下げ方向での見直しを継続すると発表した。同行の長期格付けは、邦銀で最高クラスの静岡銀行の「Aa3」で、現在は日本国債より2段階上となる。
ムーディーズは、七十七銀行などの据え置きの理由について、日本企業の間では間接金融の比率が高く、政府も銀行の安定性維持を最優先するとみているものの、日本国債の引き下げ要因が個々の銀行にどのような影響を与えるかを見極める必要がある、といった趣旨の説明をしている。
クレディスイスファーストボストン証券クレジット調査部の江川由紀雄ディレクターは「ムーディーズの格付けは、異なるセクター間の整合性が取れておらず、国債の格付けを上回っている債券が国債よりも安全だとは考えるべきではない」という。
その理由として江川氏は、「ムーディーズが日本国内で格付している資産証券化商品などの約80%が「Aaa」の最上位で、国債を5段階も上回っているが、これらが国債よりデフォルト(債務不履行)確率が低いとは常識的には考えられない」などと指摘した。
七十七銀行などの格付け見通しについては、邦銀の経営環境が悪化していることを反映して、いずれもネガティブとした。