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インドとパキスタンの緊張、中東情勢、米国のテロ警戒など世界の不安を反映し、「有事に強い」とされる金の相場が高騰し続けている。29日のニューヨーク商品取引所の金先物相場は、前日比1.4ドル高の1トロイオンス=325.50ドルで引け、アジア通貨危機で国際金融市場が混乱した97年10月以来、約4年半ぶりの高値をつけた。
この日は、ニューヨークのエンパイア・ステート・ビルがテロ攻撃の対象になり得るとのうわさや、米国株安などを受けて、対ユーロのドル相場が約1年2カ月ぶりの安値水準に下落。「欧州の投資家が、ドル安ユーロ高のメリットを利用して金を一斉に買った」(米貴金属トレーダー)という。
金は、株や通貨などに比べて比較的安全な投資先とされるため、世界の資金が集中。日本でもペイオフの解禁を背景に、預金から金へと資金を移す動きが強まっているとみられる。(16:42)