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景気回復でリストラはもう終了?(MSNマネー) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 5 月 30 日 12:00:20:

最近、政府もマーケットも景気に対してやや楽観的。2、3ヶ月前に騒がれたリストラ関連ニュースも聞かなくなったし、景気回復でリストラは終わっちゃったのかな?

政府やマーケットが、5月くらいから景気に対して厳しい認識を示さなくなってきた。足元で景気の底打ちが明確になってきたことが楽観論を蔓延させていると思われる。しかし政府等が考えているように、このまま景気拡大が順調に続くのだろうか。今回の景気拡大が、前回のように短命で終わってしまう危険性はないのだろうか。
景気の持続性を考える上で重要なことは、景気回復が循環要因によるものなのか、それとも構造要因によるものなのか、を考えることだ。過去の規則性が維持され、タイミングの問題でたまたま経済活動が回復したならば、景気拡大の主要因は循環要因となる。循環要因による上昇は、時とともに下方に転じてしまう(ゆえに循環という)ので、景気拡大は長続きしない。一方、過去にみられなかった変化(構造変化)で経済活動が回復した場合、構造要因が景気を牽引していることになる。構造変化は循環的に上下するものではないので、景気拡大は長続きすることになる。さて今回の回復はどちらの要因が大きいのだろうか?
日本経済の長期低迷の原因については、いくつかの理由が提示されているが、意外に見落とされているのが、日本企業の利益率の低下である。マクロベースでみた日本企業の営業利益率を法人企業統計季報でみると、90年:4.13%→2001年:2.70%と大きく低下している。
 
営業利益=売上高−売上原価−販売&一般管理費(販管費)

であるから、売上に対する売上原価、販管費をそれぞれチェックしてみれば答えが見つかるかもしれない。
売上原価を売上高で除した原価率は、90年:81.5%→2001年:78.3%と低下している。日本の製造現場が「乾いたタオルをしぼる」かのようにコスト削減を進めるのは有名な話だ。日産は99年にリバイバルプランと称して3年間で20%のコスト削減を目標に掲げた。当時は、かなり無茶な目標だと言われたが、結局、下請部品会社の協力のもと目標をクリアしてしまった。最近、日本の製造業の競争力が低下したといわれるようだが、製造現場についてはどうも違うようだ。
次に販管費を売上高で除した販管費率をみてみよう。販管費率は90年:14.4%→2001年:19.0%と大きく上昇している。販管費の大半は人件費なので人件費の売上に対する比率をみてみると、90年:10.7%→2001年:13.4%と(予想通り)上昇している。簡単に書けば、長期にわたる利益率の低下の主因は、持続的な人件費の上昇にあるといえる。
生産活動が循環的に回復すれば、売上高が増加するので利益率も上昇するだろう。一見これは、構造変化によるものと思えてしまう。しかし人件費の水準が高止まりしたままであれば、循環的に生産活動が鈍化することで利益率も低下する。これではとても構造変化とは言えない。構造変化とは、生産活動が回復しているときに人件費を切り落とし、持続的に利益率が上昇するよう努力する活動である。
失業率が5%を超えたということで、企業リストラは十分な領域にまで進んだかのように思える。しかし、先にみたようにマクロベースでの人件費率はまだまだ高い。景気回復が持続するかどうかは、企業が今後さらに人件費を圧縮し、利益率が上昇に転じるかどうかにかかっている。また企業のリストラ圧力に対し、個人消費がどこまで耐えていけるかも大切なポイントとなろう。景気持続性のポイントをいまだに輸出動向だと考えているようでは、マスコミ報道の受け売りとみられても否定できない。

マーケットエコノミスト 秋新作
提供:株式会社FP総研

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