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東京海上、あおぞら銀“外資化”に「反対」〜ウィンブルドン化阻止−樋口会長の意向強く〔株ZAKZAK〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 5 月 29 日 15:45:15:

「東京海上火災サイドにあって、経営破綻に陥った旧日債銀への経営参加を決断したのは、前社長の樋口公啓会長です。樋口会長としては、『日本の金融マーケットが“ウィンブルドン化”することを何としてでも阻止する』という考えにもとづいて、旧日債銀への経営参加を決めたのです。従って東京海上火災としては、仮にソフトバンクが同社の保有する旧日債銀(現あおぞら銀行)の株式を売却する方針を固めたとしても、いわゆる“外資”への株式売却については容認できないという立場をとる可能性が高い、と言っていいでしょう」
東京海上火災関係者がこう言ってみせる。
このコメントに登場する“ウィンブルドン化”とは一言で言ってしまえば、日本の金融マーケットが外資勢力によって席巻されてしまう状態のことを指す、と考えてもらっていいだろう。
「98年10月に経営破綻した旧日本長期信用銀行が、“外資”に売却されたことに対して、政界や財界から相当強い批判の声があがった経緯があるのです。そうした経緯を受ける形で、旧長銀に続いて98年12月に経営破綻した旧日債銀については、日系資本を第1候補にするということを暗黙の了解事項とする形で受け皿探しが進められたのです」(金融庁幹部)
結果、旧日債銀の処理については、ソフトバンクを軸にオリックスと東京海上火災が参加する形で形成された「3社連合」がその“受け皿”となることで決着したのである。
「結局のところ『3社連合』と言ってもその実態は、孫(正義ソフトバンク社長)−宮内(義彦オリックス会長)−樋口(東京海上火災会長)の『3者連合』なのです。孫氏と宮内氏はもともと親しい関係にあったのですが、孫氏と樋口氏は旧日債銀の受け皿を巡る一件がもとで知り合ったのです。それまでその両者は、サシで会ったことはなかったハズです」(3社連合関係者)
これまでなぜ、損保業界トップの東京海上火災を率いる樋口氏が孫氏と組むことを決断したのかいまひとつ不明だったが、冒頭で紹介したコメントによってその“謎”が氷解した、といっていいだろう。
ここで改めて指摘するまでもないと思うが、孫社長が率いるソフトバンクが、その保有するあおぞら銀行株の売却に向けて水面下で動き始めている。
「ソフトバンクは、グループトータルで発行済株式総数の48.87%を押さえているだけに、その売却先次第では、あおぞら銀行の経営の主導権が“3社連合”から他へ移ってしまう恐れがあるのです」(3社連合幹部)
それぞれ14.99%の株式を握る東京海上火災とオリックスは、その持ち株比率をこれ以上アップさせることについては現段階では極めて消極的とされる。
一方で11.52%の株式を保有する米系ファンド・サーベラスは、ソフトバンクが保有する株式の買い取りには積極的だ。ところがサーベラスがソフトバンク保有分を買い取った場合、その買い取り株式数にもよるが、サーベラスが過半数の株式を押さえる可能性が出てくるのだ。
前述の東京海上火災関係者が言う。
「当社があおぞら銀行株を引き受けた際の経緯、さらには樋口会長の意向などを考慮するならば、あおぞら銀行が“外資”の手に落ちることは、とうてい容認することはできない。仮にソフトバンクが“外資”に保有株式の売却を強行しようとするのであれば、受け皿になるにあたって3社間で結ばれた『協定』に盛り込まれている“拒否権”を発動することになるだろう」
この問題の今後の展開には、要注目だ。
2002/5/29

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