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(回答先: 銀行体力の限界 投稿者 ファイナンシャル・ディテクタ 日時 2002 年 5 月 29 日 11:47:26)
大手銀行の経営者や金融長は、銀行の自己資本比率は10%を超え、健全であるとしている。その論拠は、中核となる昨年9月末の狭義の自己資本が19兆4千億円存在することにある。確かに今年の3月末までに限れば、不良債権処理や配当負担を前提にしても17兆円程度の自己資本は維持できる計算となる。しかし中身を検証すればどうか。
第一に1998年度の公的資金注入に伴う優先株7兆円が含まれている。優先株は欠損処理に充当することは難しい。第二に税効果会計に伴う繰延税金資産8兆円が含まれている。こちらは将来5年間で20兆円もの収益が発生しない限り、その資産性が失われる。
以上の2点などを控除すれば、来年度、すなわちペイオフが解禁される4月1日現在の実質的自己資本は1兆円程度にすぎなくなる。来年度の大手銀行の業務純益が3兆円程度としても、どのようにすれば債務超過に陥らず、最低でも10数兆円と予想される新規の不良債権処理が可能なのだろうか。
。。。。いずれにせよ、銀行株主と国民の負担は免れない。