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米IBM、全社的レイオフを開始
かねてからの噂通り、米IBMが全社的なレイオフを開始。手始めにサーバ部門で1000人、その他部門で900人が解雇通知を受けた
米IBMが5月23日に、一部従業員に解雇を通知し始めた。かねてから全社的な人員削減が予想されていた同社だが、これがその最初のステップとなる。
IBMの労働組合、Alliance@IBMによると、同社はサーバ部門の約1000人の従業員にレイオフを通知したという。同組合は、このほかおよそ900人の従業員が今週、レイオフ通知を受けたとしている。最初の段階では合計1900人が削減されることになる。
第1四半期にIBMの売上高が急落したことから、同社がレイオフを実施するのではと予測する声が各所から上がっていた(5月10日の記事参照)。
「本日(23日)、サーバ部門全体で1000人の従業員が削減されることが発表された」と、Alliance@IBMのナショナルコーディネーター、Lee Conrad氏。同氏によると、レイオフは従業員会議で発表されたという。
IBMの代表は、Alliance@IBMは公式に認められた労働組合ではないとしているが、サーバ部門が「人員に関する措置」を開始したことは認めた。
同社のスポークスマン、Jan Butler氏は次のように語っている。「余剰人員を削減して業務を整理し、業務効率を向上させる方法を考えている。これは賢明な動きだ」
同氏は、レイオフの影響を受ける従業員数の公表を控えている。しかし、IBMのスポークスマン、Tim Dallman氏によると、サーバ「iSeries」の設計にあたっている米ミネソタ州ロチェスターの施設でも人員削減は行われ、5000人の従業員のうち、約150人がレイオフされるという。
Butler氏とDallman氏によると、今回の人員削減は、IBMの4つのサーバシリーズでサーバ技術を共有するための取り組みの結果だという。レイオフ通知を受けた従業員は、30日間IBMにとどまり、同社のほかの職務への異動を申請できると、Dallman氏は説明している。
Butler氏は、従業員の削減は行われるが、特定のプロジェクトが廃止されることはないとしている。同氏によると、サーバ部門の一部従業員は、現在従事している研究開発作業が別のプロジェクトに統合される場合、新しい部署に異動するチャンスを与えられるという。
Alliance@IBMのConrad氏によると、サーバ部門のほかにレイオフ通知を受けた従業員は、カリフォルニア州サンノゼのストレージ部門で約475人、ソフト部門で100〜150人、ノースカロライナ州リサーチトライアングルパークの各部門で約250人。
先週、IBMのCEO(最高経営責任者)、Sam Palmisano氏がウォール街のアナリストに、コスト削減が必要だと語っていたことから(5月16日の記事参照)、今回のレイオフは意外なものとは受け止められていない。Palmisano氏は3月にCEOに就任した(3月1日の記事参照)。
同氏は先週ニューヨークで開かれた春のアナリスト説明会で、出席者に次のように語っていた。「一部の事業で、より効率化を図る必要があることは認識している。そのために、どのように問題を解決するかについては、これからお知らせすることになる」
実際、アナリストはこれから、レイオフのニュースをもっと耳にすることになりそうだとAlliance@IBM。
「今日の動きは第一波だと思っている。来週にはグローバルサービス部門とマイクロエレクトロニクス部門でレイオフが行われるだろう」とConrad氏。
ほとんどのアナリストは、IBMが合計でおよそ8000〜9000人の従業員をレイオフすると予測している。
だが同社の人員減は、自然減、また不採算部門のスピンオフや売却により、8000人から多くて2万人程度になりそうだと、アナリストは見込んでいる。
例えば、IBMは日立とストレージ部門を統合して、独立した合弁企業を立ち上げる予備契約を結んでいる(4月17日のZDNetエンタープライズ記事参照)。
IBMの幹部によると、同社では通常、自然減によって毎年1万5000人の従業員が減っているという。
2002年当初のIBMの全世界従業員数は、32万人弱。