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ぱっとしない市場、最後の砦は「金」!?(MSNマネー) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 5 月 24 日 15:30:59:

世界の市場は完全に柱を失い、一向にぱっとしない状況が続いています。日本の株式と円相場が上昇しているのもすべてこのぱっとしない市場の影響のよう。残るは「金」のみ!?

■ 年初来では日本株が世界の市場をアウトパフォーム、欧米はぱっとせず

世界の市場は完全に柱を失ったようです。欧米の株式市場は年初から一向にぱっとしない状況が続いています。欧米の株式市場は9月のテロ後の暴落から12月にかけて大幅な戻りを見せましたが、その後は横這い状態が続いており、現在の水準は昨年10月とほとんど変わりません。ITバブル以前と比較すると、98年末のロシア危機後の水準であり、バブルの生成−崩壊の時期を除くとここ4年ほどほぼ横這だとえます。
この「ぱっとしない」状況の中、年初来で見てパフォーマンスが主要市場の中で最も良いのはなんと日本です。21日(火)現在で日経平均は約12%、TOPIXも8%上昇していますが、この間米国のS&P500は-6%、ナスダック指数は-15%、欧州市場でも英国のFT100がほぼ変わらず、ドイツのDAX指数は-3%程度になっており、欧米市場はいずれも下落です。
為替市場でも円の強さが目立ちます。円は年初の131円台から124円へと約6%ドルに対して上昇しています。この間、ユーロは約3%の上昇に止まっています。

■ 債券市場もぱっとせず、日本は完全に蚊帳の外

債券市場に目を移してもいずれの市場もぱっとしません。米国長期債利回りは昨年11月から景気回復期待により急上昇に転じ、3月末までの5ヶ月間で4.2%から5.4%まで、欧州市場もドイツ長期債が同期間に4.3%から5.2%に上昇しました。4月以降、米国債利回は上昇しすぎた反動から若干低下していますが、欧州市場は当初大幅に低下すると予想されていたインフレ率がなかなか低下しないという状況から横這いが続いています。今後を考えても急上昇するほどの景気の勢いがあるともいえませんし、急低下するほど景気が悪化するような状況ではありません。
日本の債券市場は世界の蚊帳の外に放置されています。もはや景気循環で利回りが変動することはほとんどなくなっており、構造問題の解決見通しで動いているとの印象です。基本的には昨年3月の量的緩和開始以来、じりじりと金利上昇が続いていると見ていて良いでしょう。小泉政権の誕生以来、構造問題に対する取り組み姿勢は出てきたものの、時間を空費してしまっており、危険な状況に陥る可能性は徐々に高まっていると市場は見ています。

■ 「消去法」の市場、株も債券もぱっとしない状況では「金」!

筆者は、日本株と円がアウトパフォームしているのは、「ぱっとしない市場」の閉塞間がもたらした一時的な「消去法買い」のためだと考えています。ファンダメンタルズ的に、今回の景気回復局面で欧米よりも日本の方がより恩恵を受ける可能性はほとんどないでしょう。日本の抱える構造問題は他国の比ではありません。回復基調にある今こそ「痛み」を出さないと、次の景気下降局面では問題が悪化していることに愕然とすることになります。
現在は、米国に対するテロのリスク、米国企業の企業会計不信、米系証券会社アナリストが引受部門・営業部門の手先になって会社の利益のために投資判断をつけていたという問題等など、「米国=圧倒的なNo.1」という構図がはげてきているため米国以外の投資先を見つけることに躍起になっており、あくまでも消去法として、売られ続けて安く見える日本が買われているという状況に過ぎないと思います。
この様な状況では、従来「有事のドル」、「有事の米国債」というように、米国の安全資産が買われていました。しかし「米国忌避」という状況はもう少し続きそうです。しかし、日本を買っても上昇には限界があるでしょう。この様な局面で「究極の消去法」とされるのが「金」です。
金は実は昨年4月以来ずっと上昇を続けています。現在は1オンス316ドルで、昨年4月の260ドルから20%近く上昇しています。筆者はこの上昇はかなり長く続くと考えています。「デフレ・ヘッジ」効果があるからです。
70年代後半に金価格が高騰した際、金投資は「インフレ・ヘッジ」が目的でした。インフレは経済活動を混乱させ、企業は経営が困難になるため株式市場も低迷、債券は金利上昇により暴落しました。この時、消去法として登場したのが金です。現在のデフレ局面では、株式は経済活動が停滞するため低迷しますし、債券価格は上昇するものの「金利はゼロより下に下がらない」という制約がある限り上昇に限界があります。しかしながら、金価格には限界がありません。
また、金価格が上昇することにより恩恵を受ける、南アフリカ・オーストラリア等の金産出国の通貨、金鉱株等も上昇中です。もっとも、これらは金相場だけでなく様々な要因による影響を受けますので、「消去法」に注目するのであれば金そのものの方が魅力的だと思われます。
金価格の見通しは、実はドル円相場にとっても重要です。金は国際商品であり価格はドル建で決定されるため、日本人が金を買う際は一旦円をドルに交換する必要があります。世界でお金を最もたくさんもてあましているのは言うまでもなく日本人です。現在日本人のお金は多くの部分が国内の銀行預金に回っていますが、来年の普通預金に対するペイオフ解禁により、他の資産への流出に拍車がかかるはずです。この時、相当の部分が金に流れると見ています。そうなれば、円相場も下落圧力を受けるはずです。
提供:株式会社FP総研

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