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財務省は、外国格付け機関3社宛てに発出した日本国債格付けに関する意見書へのムーディーズとフィッチの回答について、依然定性的であり、デフォルト・リスクや国際比較についての具体的・定量的説明が不十分とする両社宛て返信の大要を発表した。意見書は、4月末に黒田財務官が書簡で発出したもので、同省では、格付け機関の説明に対し、客観的な基準に欠ける、と指摘していた。
財務省は、ムーディーズ宛て返信の中で、同社の回答に対し、「依然定性的であり、デフォルト・リスクや国際比較についての具体的・定量的説明が不十分」と指摘している。さらに、格付けがデフォルト・リスクを差別化して分類している以上、「単に一国の経済・財政状況や政策の方向性の記述ではなく、格付けの差の客観的理由を説明すべき」としている。
また、ムーディーズが、将来的な日本の債務リスケジュールの可能性に言及していることについて同省は、「日本のマクロバランスや国債の保有状況などを考慮に入れた場合、非現実的」とし、日本国債は現在95%が国内で、かつ低金利で消化されていることや、42兆円の民間貯蓄超過、経常収支黒字の継続見通しから、資本逃避リスクも小さく、資金フロー上の制約はないことなどを、どう考慮しているのか、と説明を求めている。
フィッチ宛ての返信の中で、財務省は、「デフォルト・リスクや国際比較についての具体的・定量的説明が不充分」と指摘。
さらに、「ソブリンのデフォルト・リスクの計測に際し、財政指標以外の経済のファンダメンタルズ等の要素は、どの程度、考慮されているのか」と再質問している。
また、財務省は、「我々が求めているのは、日本国債について、どのようなタイムスパンで具体的にどのような自体が生じうると考えているかの説明である」とし、資金フロー上の制約はなく、ハイパーインフレの懸念は、ゼロに等しい、と主張している。