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6年間にわたるドルの強気相場がついに終了するとみられている。アナリストらは、米国の巨額の貿易赤字がドル安材料となっており、米国の経済成長を減速させる可能性もある、と指摘している。
エコノミストらは、ドルは早晩、巨悪の米貿易赤字に圧迫されるだろうと警告していたが、6年以上も着実に上昇を続けてきた。
これまでは、米国内総生産(GDP)の4%に相当する10兆ドルまで膨らんだ経常収支の赤字は、国際的投資家が1日当たり約10億ドルを米国株や米国債に投入していたために相殺されていた。
しかし、現在は、投資家の米資産への投資意欲が減退しているのは明らかで、その兆候は強まっている。さらに、連邦政府の財政赤字問題も再び浮上しており、ドル高基調に転換期が訪れたとみられている。
JPモルガン・プライベート・バンクのグローバル通貨ストラテジスト、Laurie Cameron氏は、「現在の焦点は、これが転換点であるかということではない。転換点であることはかなり明白だ。焦点は、どれ位急速であるかということだ」と述べた。同氏は年内にドルは5─10%下落するとみている。
ドルは3カ月あまりで、主要通貨のバスケット相場に対して6.5%近く下落した。アナリストらは、これは米貿易パターンの調整プロセスの始まりに過ぎない、としている。
モルガン・スタンレーのチーフエコノミスト、スティーブン・ローチ氏は、「世界最大の債務国である米国は、明らかに古典的な長期にわたる経常収支の調整に向かっている。それは、このようなプロセスが必要とするドル安、経済成長の鈍化、その他すべてのマクロ面でのシフトを伴うだろう」としたうえで、「このプロセスの非常に初期の段階にある」と指摘した。