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小泉純一郎首相が構造改革の柱に据える税制改革の具体策として、経済財政諮問会議は19日、法人税の実効税率の引き下げを打ち出す方向で調整に入った。21日の諮問会議に提出する中間とりまとめ案に「03年度から本格的かつ構造的な税制改革に着手する」と明記し、6月の基本方針の閣議決定に向けて財務省との具体的な協議に入る。一方で、減税の財源については「原則として国債に依存しない」とし、小泉政権の生命線である財政規律の維持に厳しい姿勢で臨む考えだ。
中間とりまとめ案は20日の関係省庁との調整を経て、諮問会議の民間議員4人の連名で21日に提出される。経済の活力を最重視する税制改革を打ち出す方向で、国と地方を合わせた法人税の実効税率の引き下げを念頭に置いている。
政府・与党では、企業向け租税特別措置の整理・縮小を検討しているが、併せて実効税率をいまの約40.87%から引き下げることで企業の活力を引き出す狙いだ。
一方で「経済を成長軌道に乗せるための時限的な政策減税を行う場合も税制のあるべき姿との整合性を保つ」とも明記し、「財源なくして減税なし」の姿勢を示す。歳出削減分を減税の財源にあてるなどして、経済活性化と財政規律の維持の両立を目指す格好だ。
首相はこの中間とりまとめ案を軸に、6月に税制改革の基本方針を閣議決定する方針。しかし、先行減税や財政出動を含む景気対策を求める与党や、減税するにしても一定期間後の増税を条件にしている財務省の双方からの反発が予想され、どこまで具体策が明示できるかは流動的だ。
また、中間とりまとめ案は税制改革の開始時期を「原則として03年度」とする方向であるため、与党で強まっている年度内の減税先行についても議論が本格化する可能性がある。(07:12)