現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
金融庁は17日、読売新聞社による行政文書の開示請求に対し、2000年2月8日から5月25日までの金融再生委員会議事録を公開した。98年12月に経営破たんした旧日本債券信用銀行(現・あおぞら銀行)の譲渡先選定を巡って、日債銀が都市銀行や地銀など約70社を候補先として打診していたことが分かった。また、株の長期安定保有を前提とし、自社の資金調達先とする「機関銀行化」を避ける基本原則を再生委で確認し、ソフトバンクを中心とする国内3社連合に最優先交渉権を与えた経緯も明らかになった。
議事録によると、2月24日の第136回の再生委で、日債銀の譲渡先選定に当たって「安定的な成長や経営の安定化が図られる候補先を選定する」との基本原則が確認された。その結果、日債銀の株式売買契約書に「長期的な視野から投資を行う」との文言が盛り込まれた。
また、当時の藤井卓也・日債銀頭取は2月17日の第134回委員会で、「大事なのは機関銀行になることを避けることだ」と強調した。再生委の森昭治事務局長(当時)も5月25日の第160回委員会で、「事業会社が銀行の主要株主になることは、一般の規制よりも自己規制を厳しくするべきだ」と主張し、機関銀行化の回避が、譲渡先決定の要件として委員会の共通認識となった模様だ。
◇
また、5月11日の第154回委員会で、みずほフィナンシャルグループの統合に伴う経営健全化計画を審査した際に、磯部朝彦委員が「(統合3行の)システムは全部違うんだね」と質問したのに対し、再生委事務局は「一般的に、日本の場合はそれぞれが独自のソフトを使っているので、移行に非常に時間がかかってしまう」と説明、統合に際してシステム上の問題が起きる可能性が、指摘されていたことも分かった。
(5月17日14:21)