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格付け会社による格下げが検討される日本国債が、決定を待たずして先進7カ国(G7)で単独最下位に転落した。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがイタリアのユーロ建てと外貨建ての長期債格付けを現在の「Aa3」から「Aa2」に引き上げると発表したのだ。
イタリアは日本と並び、最上位から4段階目の「Aa3」で、G7中最下位だった。だが、欧州単一通貨ユーロの導入に伴い、財政再建により公的債務残高、つまり国の借金を削減した努力が認められ、ワンランクアップしたのである。
しかも、ムーディーズは日本国債を最大2ランク、「シングルA」に引き下げる方向で最終調整に入っており、一気に“3ゲーム差”をつけられる恐れもある。
曲がりなりにも世界2位の経済大国へのあまりに低い評価にブチ切れ、財務省は4月末、「債務不履行はありえない」と反論の意見書を送った。
これに対し、ムーディーズ側は「多額の財政赤字が問題」とする回答書を寄せるなど、真っ向から対立していたが、日本の循環的な要因による景気回復も見込まれるなど経済環境に変化が出てきたこともあり、ムーディーズも格下げ発表を5月末まで延期している。
それから間をおかずにイタリアを格上げするという発表。しかも日本のアキレス腱(けん)である財政問題に焦点を当てるあたり、日本への遠回しの嫌がらせというわけではないだろうが、なかなか芸が細かい。
サッカーの世界ランキングは32と、トップグループにはまだまだ遠い日本だが、格付けでも先進国から置き去りにされてしまうのか。
◆福田長官「実力を適切に反映していない!」
福田康夫官房長官は16日午前の会見で、米ムーディーズ・インベスターズ・サービス社による主要国の国債格付けでイタリアの格上げにより日本が単独最下位となったことについて「日本経済の実力を適切に反映していない」と指摘、強く反発する姿勢を示した。
福田長官は「財務省が格付け会社に異議を申し入れている。日本経済が特別、世界経済の波乱要因にはなっていない。むしろ経済は底入れに向かいつつある」などとして、日本国債の格付けが実勢に合っていないとの見解を強調した。