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財務省が15日発表した01年度の国際収支(速報)によると、モノの輸出入の結果である貿易収支の黒字は前年度比22.2%減の8兆9800億円で過去2番目の減少となった。一方で海外との利子や配当のやり取りの結果を示す所得収支の黒字が8兆6800億円と過去最高となり、日本経済は貿易立国から投資大国に比重を移し変えている。モノやサービスの取引全体の結果を示す経常収支の黒字は同3.7%減の11兆9400億円だった。
貿易黒字の減少は、IT(情報技術)不況の影響で、半導体やパソコンなどの輸出が落ち込んだのが主因。北米向けの自動車など一部には堅調な商品もあるが、地域別で見ても、米国、アジア、EU向け、すべてで輸出が減った。
輸入は、原油価格が15%以上も下落したことなどから前年度比2.8%減の37兆1900億円となったが、輸出は同7.3%減の46兆1700億円。貿易黒字の22.2%の減少率は、景気の拡大局面で輸入が大きく増えた96年度に次ぐ大きさだ。黒字の減少は3年連続で、この間に黒字は4割以上目減りした。
所得収支は2年連続の拡大で、これまでの最高だった98年度の7兆800億円を大きく上回った。外国債券の保有残高が増え続けているうえ、ITブームで00年度の海外子会社が好調で、配当などが増えたためだ。
01年の暦年ベースでは所得収支の黒字幅が初めて貿易黒字を上回ったが、年度ベースでは、わずかに貿易黒字が大きかった。ただ、その開きは前年の4兆5000億円から、一気に3000億円にまで縮小した。(10:59)