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あおぞら銀行(旧日本債券信用銀行)の筆頭株主のソフトバンクが同行株の売却を検討している問題で、柳沢金融相は14日の閣議後の記者会見で、「最低3年は持ってくれるという前提で考えている」と述べ、早期売却の動きをけん制した。ソフトバンクは、あおぞら銀行株を取得してから1年8か月余りしかたっていないが、財務を立て直すため、株売却の可能性を探っている模様だ。
旧日債銀は2000年9月1日、ソフトバンク、東京海上火災保険、オリックスの3社を中心としたグループに譲渡され、ソフトバンクは株式の48・87%を所有する筆頭株主。柳沢金融相が、あおぞら銀行株の早期売却に否定的な見解を示したのは、株式売買契約に「長期的な視野から投資を行う」と盛り込まれていることに加え、健全性を確保するためには、安定的な株主の存在が不可欠だと考えているためと見られる。
ところが、契約にある「長期」の定義はあいまいなうえ、法律上、株式売却に国の認可は必要なく、ソフトバンクが金融相の見解を無視することも可能だ。孫正義社長は14日、読売新聞の取材に対し、「売却を検討しているのは事実」と明言したが、安定保有を求める金融相の意向については「何とも言えない」と述べるにとどまった。
異業種からの銀行業参入をにらんで今年4月に改正銀行法、改正長期信用銀行法が施行され、金融当局が主要株主に対する認可や検査が可能になった。しかし、現時点で金融当局にソフトバンクの株売却を止める手だてはない。「本業の業績によって銀行株を手放す可能性が常にある」(金融当局)との懸念があったが、今回の事態で異業種による銀行経営の不安定さが現実のものになった格好だ。
(5月14日21:56)