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BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)やクロイツフェルト・ヤコブ病の病原体「異常プリオン」による脳神経組織の破壊を防ぐ新しいたんぱく質を、国立精神・神経センター神経研究所などの国際研究チームが開発した。このたんぱく質を体内で作るように遺伝子操作したマウスは、脳に異常プリオンを投与してもほぼ完全に発症を抑えることができた。成果は米科学アカデミー紀要に発表される。
このたんぱく質は、多くの動物の体内にもともとある「正常プリオン」を部分的に変化させた、「防御型プリオン」と呼べるもの。人や羊は遺伝子に特定の変異があるとプリオン病を発症しにくいことが分かっており、その遺伝子分析データをもとに、同研究所の金子清俊部長とプリオンの発見でノーベル賞を受賞した米国のスタンリー・プルシナー博士らが作製した。
異常プリオンは正常プリオンの立体構造が組み換わったもの。防御型プリオンは、組み換えを促進する物質を吸収し、間接的に異常プリオンの増殖を防ぐと考えられている。金子部長らは、同様の効果を持つ抗体(たんぱく質の一種)などと組み合わせ、効果的な治療法の開発を目指す。(読売新聞)
[9月24日11時7分更新]