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(回答先: 「微温主義」の有効性について 投稿者 せいがく 日時 2002 年 11 月 16 日 07:01:15)
匿名希望氏から「微温主義」という便利なラベルを頂戴したので時に愛用させてもらっていますが、政策はともかく、経済論理や経済価値観はラディカルなものかもしれないと思っています。(本人はラディカルだとは思わないが、多数派意識から見ればラディカルに見えるのかなと...)
>で、あっしらさんの考えだとこうなると思うんです。「この理論は正しいはずだ。そ
>の証拠にこの理論は論駁されていない。理論が正しいのならいずれそれが人々に理解
>され、そういう経済社会に変わって行くはずだ。災厄を伴わない変わり方が望ましい
>ね。」と。
災厄を伴わない変わり方が望ましいと思っていますが、結局は、災厄それも長期的な災厄を経て理論とは無関係に行き着くんだろうなあと考えています。
(その時に生きているかどうかわかりませんが、なんか変な理論があったよなあという感じで見直してもらって役に立つことでもあれば望外の幸せだと思っています)
正しい理論が信じられるとは考えていません。
何が多数派によって信じられるかはムード次第だと思っています。
自分(家族)の生活に追われている人たちが国民経済の論理を考える余裕を持っているとも思えません。せいぜいが、マスメディアで見聞きすることを受け入れる受け入れないという判断する程度だと思っています。(だからこそ、支配層は、メディア操作と政治や学問の中枢を掌握することに傾注しています)
こうやって投稿をしていれば、ひょんなことから、災厄を伴わない変わり方ができるかも知れないと期待しているというのが正直な気持ちです。
>退蔵される余剰通貨が経済低迷の根幹にある、というご指摘は大変重要だし、真実だ
>と思います。しかし、それを解消するために、「経済論理」を理解し、自主的に供給
>増(給与増)を行うべきだ、というところに無理がある感はどうしても否めません。
>「給与増を行って目先損したように見えても回りまわってそれが拡大して帰ってくる
>のだよ」と言われても個々の経営者にとっては目に見える今の利益と(それを犠牲に
>して得られる)将来の不確実な利益とでは前者を取ってしまうことを責められませ
>ん。合成の誤謬は超えがたい壁に見えます。
個別資本の短絡的な論理とそれに基づく行動は理解できます。
ですから、政府や学者が総力を挙げて個別資本(ミクロ)と国民経済(マクロ)の有機的一体性を説明し、企業経営者の誤った判断を正すべきだと考えています。
「デフレ不況」の長期化で日本経済を存立基盤としている企業の多くがボロボロになっています。
個別資本が利で動いていることから、ボロボロ度合いがある値を超えると、「供給=需要」や「ミクロ=マクロ」という考え方が少しは理解ができるようになると予測しています。
>資本主義を是認し、余剰通貨の発生もとりあえずはやむなしとし、いかにその弊害を
>小さくし、解消してゆくかという現実的な手法しか取り得ないのではないでしょうか。
>別のスレではそのために政府紙幣を使うべきだとされ、私などは構造改革と大規模
>セーフティ・ネットを提案しましたが(そしてインタゲ、円安論、財政出動など巷に
>も議論百出ですが)、いずれにせよこうした実現可能な政策しか実際には取りえない
>のだろうと考えています。
百出している議論ですが、現在の経済的苦境を脱するために現実的に有効な政策は「政府紙幣」の発行のみです。
「政府紙幣」に関する投稿で書いたように、悪性インフレに陥らない制御力が保てるのなら反対ではありません。(通貨が何かも理解される機会になると思っているので価値観的にも好ましい変化が生まれます)
政治問題は脇に置きますが、「政府紙幣」が悪性インフレに結びつかないためには、私流の考えが多数派になるのに近いほどの経済価値観の転換が必要です。
「政府紙幣」発行論者にそのような自覚があるかと問われれば、疑わしいと言わざるを得ません。
それでも、人の生は永遠ではないのですから、一時的でも今よりもよくなるのであれば反対しません。
デフレ不況でもがくよりも、ハイパー悪性インフレでもがくほうが多数派にはまだ救いがあります。(金融資産家や銀行は我慢できないでしょうが...(