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(回答先: 政府紙幣〜インフレの恐れと使途・規模 投稿者 ケイちゃん 日時 2002 年 11 月 15 日 06:26:04)
ケイちゃん、こんにちわ。
インフレの特性定義に賛同します。
ハイパーインフレは、実質GDPプラスになる経済状況ではことさら起きない経済事象なので、ハイパー悪性インフレというものでしょう。
>>「その時点で国民はさらなるインフレか景気低迷のいずれかを選ばなければならな
>>くなるからだ。どっちの害悪を好むか国民に問えば良い」と割り切っているが、さ
>>らなるインフレ=さらなるお金を選択する可能性が大である。
>無制限の政府紙幣発行要求はインフレの苦しみゆえに抑えこまれると主張した。元々
>政府紙幣は生産余力が有り余り、デフレの時にのみ有効な策である。日本国民はそれ
>を理解しないほどバカではない。現に今、「無制限に赤字国債の乱発を」と要求する
>国民はほとんどいないことからもそれは分かる。しかし、インフレが深刻化する前に
>経済が好転する確率の方が断然高い。
まず、デフレから悪性インフレに転換することは小川を跨ぐほど簡単な経済変動だという認識が必要です。
それは、今後、日本ではなく欧州諸国で先行的に見られる経済事象だと予測しています。
悪性インフレは、生産性上昇力と国内供給力増強条件があれば好ましいかたちで収集できますが、生産性上昇力と国内供給力増強条件がなければ、ハイパー悪性インフレに突き進んでいきます。
自由主義的経済価値観・利潤追求・自由主義貿易・グローバリズムが脈々と息づいているなかで「政府紙幣」が発行されることになれば、悪性インフレからハイパー悪性インフレに進んでいくと予測しています。
「日本国民はそれを理解しないほどバカではない」ということですが、バカではないからこそ、インフレ時にはもっと給与をもっと支給をと声高に叫ぶことになります。
ロシアや中南米の国民がバカなわけではなく、活動力でお金を稼いでいる人たちは、物価が上がっているのだからもっと給与を寄こせと言うしかないのです。
「現に今、「無制限に赤字国債の乱発を」と要求する国民はほとんどいない」のは、90年代に130兆円もの公共事業を行った成果がないと判断し、長期化した「デフレ不況」にうんざりしているからです。
「構造改革」とやらでひょっとしたらなんとかなるかもしれないと藁にもすがる気持ちになっているだけです。
現在のような経済状況があと2年も続けば、「構造改革」なんぞは嘘っぱちだ、「赤字国債でも政府紙幣でもいいから、とにかく需要を拡大しろ」という声で満ちるはずです。
政府紙幣を発行すれば、「インフレが深刻化する前に経済が好転する確率の方が断然高い」ことは事実です。
しかし、経済成長第一主義がむくむくと頭をもたげ、もっと需要を拡大しろという声が傲然と沸き上がります。
財務省も、80年代初頭から財政危機を叫びながら90年代に厖大な赤字国債を発行した前歴があるように、政治の力には抗せず「政府紙幣」による需要拡大の道に入っていくと思われます。
利払いと償還がある国債あればそれを盾に抵抗もできますが、「政府紙幣」にそのような抵抗論理はありません。
経済価値観を転換しないままの「政府紙幣」発行は、ハイパー悪性インフレに陥ると予測しています。