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(回答先: 国際競争力及び海外への製造拠点移転問題 投稿者 あっしら 日時 2002 年 11 月 11 日 15:46:21)
あっしらさん、こんにちは。
>また、前年度の利益を再投資することですから、会計学的にはコストであっても、生産する財の価格を必ずしも押し上げるものではありません。
利益の遅れた配分とも言えるものですし、賃金引き上げの結果利益が出なくなったら、賃金は据え置きになります。
こういう利益処分案を出すと株主総会が荒れるでしょうね。株主に配当を増やすんじゃなく、従業員の給与を上げるとは何事かと。
あっしらさんの持論である「利潤なき経済社会」に優良企業は率先して入って行きなさい、と号令をかけているように見えます。高度成長期に関する理解としては、「利益を犠牲にしてまで従業員給与を増やした」のではなく、「利益も給与もどんどん上昇していった」というのが本当のところだろうと思います。ただ、オイルショックをうまく切り抜けられたのは、従業員給与ではなく、利益を犠牲にした面が確かにあったのでしょう。しかし当時は、この難局さえ乗り越えればまた確実な右肩上がりの成長路線が戻ってくるという揺るぎ無い経営者らの確信がありましたし、終身雇用、年功序列、労組との協調路線もしっかりしていました。それゆえ実行可能だった面があるでしょうね。低成長はおろか、もはやマイナス成長が当たり前になった今、同じような対応は求められないでしょう。やるなら、法律を作って強制するしかないと思います(自由主義経済ではなくなりますが)。
>日本企業が自己の最大限利益を追求するならば、日本向け製品を中国などで生産して輸入することは誤っているという主張です
その通りなんでしょうが、例えば松下だけがそのことの重要性を理解し、日本での生産にこだわり出す一方、ソニーやサンヨーや東芝がそんなこと
お構いなしに中国でバンバン生産して日本へ持ってくると、松下は倒産するわけです。皆が一斉に中国進出をやめるには、政府による強力な行政指導か立法が必要になります。このような立法は海外投資を制限するものですから、中国は当然怒るでしょう。
あっしらさんの主張を通すには、強権的な政府の対応というものが、いずれ必要になるのではないですか。