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─ Dailymail Businessより ─────────────────────────
■ 竹中金融チーム最終報告を専門筋が判定
■ 骨抜き先送りの不良債権処理策で混乱がますます拡大
■ 今年の暮れから来春にかけて国民生活は恐らくこうなると見る識者の警告
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銀行の貸ししぶり貸しはがしが更に激化し企業はバタバタ倒産する
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政府の総合デフレ対策は最悪のシロモノだ。「不良債権処理の加速策」「産業再生」
「セーフティーネット」を3本柱としているが、このどこが総合デフレ対策なのか。
最大の焦点だった不良債権処理の加速策は完全に骨抜きだ。竹中金融相は当初、
「税効果会計による自己資本のカサ上げは認めず、資産査定を米国流で厳格に行う。
資本不足の銀行には、経営者を総退陣させて公的資金を投入する。国有化も辞さない」
とハードランディング路線をぶち上げた。ところが、自民党、金融庁、銀行の3者連
合の抵抗であっさり撤回。盛り込まれたのは「米国流の資産査定(ディスカウント・
キャッシュフロー)の導入」だけ。税効果会計の見直しは先送り、無税償却も「検討」
「要請」で言葉が残っているだけである。
デフレ対策もオソマツ極まりない。産業再生策として、過剰債務企業を再生させる
「産業再生機構」の新設が目玉。セーフティーネット(安全網)は、旧来の中小企業
政策の化粧直し。雇用対策も就業支援の奨励金、雇用保険の見直しを盛り込んだだけ
である。明大教授の高木勝氏(現代経済学)が言う。
「この中身では、不良債権を減らすことも、デフレを払拭することもできません。不
良債権の処理を進めれば倒産、失業が増え、強力な需要刺激策を打たなければデフレ
を加速するだけ新たな不良債権が発生してしまう。こんな対策では、日本経済は手の
つけられないアリ地獄にはまってしまう恐れがあります」
野村総研の植草一秀主席エコノミストもTV番組で、「ここまで経済を悪化させ、
株価が8000円台の今、経済を支えるという視点がなく金融処理ばかりが出てくる
のは危ない」と懸念、総合デフレ対策は「100点満点で20点」とシビアな評価を
下している。
経済オンチの小泉首相から経済運営を丸投げされた、米国かぶれの竹中金融兼経財
相がまとめた「総合デフレ対策」の致命的欠陥はどこにあり、どんな事態を招く危険
があるのか。
◆ 【不良債権処理】公的資金をドブに捨てるだけの大愚策 ◆
まずは、不良債権処理の加速策についてだ。「こんなやり方では公的資金をドブに
捨てるようなもの」と慶大教授の金子勝氏(制度経済学)がこう言う。
「今の事態に現行法で解決しようという発想からしておかしい。不良債権額は『要注
意先債権』まで含めると130兆円に膨れ上がっていて、60兆〜70兆円の公的資
金を投入するしかない。ところが現在の預金保険法で用意されている公的資金は総額
15兆円で、まったく足りない。政府はこれまでの経済失政を認め、特別立法で不良
債権問題を解決するしかない。誰も責任をとろうとせずにやろうとするから、中途半
端な結果に終わって当然なのです」
大手行へは98、99年に約9兆8000億円の公的資金が投じられたが、今回も
その繰り返し。かえって状況を悪化する恐れが強い。