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(回答先: 浅い。あまりにも浅過ぎる。 投稿者 浅い。。。。 日時 2002 年 10 月 10 日 04:17:17)
浅いとは思わない。傾聴に値すると思う。ヴァーチャルと現実の混交が今世紀の社会病理だ。それがヒトラーの亡霊のように、権力層にまではびこってきているのが脅威である。倒錯者とは、英国の作家コリン・ウィルソンの持論を待つまでもなく、ある種のロマンチストが辿り着く果ての姿である。かつて“大東亜戦争”を賛美した「日本浪漫派」も倒錯の一変種といえる。米国の支配勢力は、キラキラする軍事技術を後ろ盾に、今や現実感覚を失いつつあるように見える。伝統的に現実派であるフランスなどヨーロッパ諸国が警戒するのも当然である(英国のブレア首相は変り種で、目つきの妙な日本の防衛庁長官とはかなり違うが、あの一見あどけない目の輝きと身軽な行動力はロマン派詩人のバイロンを思わせる)。彼らが一番恐れるのは、大衆に真実を悟られることだが、大衆は因習的でかつ日常の生活に追われていて気がつかない。彼ら権力者はたとえ一部の知識人に真実を知られてもほとんど意に介さない。所詮少数派だから無視すればよいのだ。アメリカは質よりも量を尊重する社会である。圧倒的に多い大衆さえ騙し遂せればよい。もし大衆が目覚めるとしたら、それは、たとえば対イラク戦が長期化して米兵に甚大な犠牲が出た時だろう。しかし、ベトナム戦争の経験から学んでいるはずの米政権は、泥沼化しそうになれば、何か口実をつけて他の国へ軍事ゲームをシフトするかもしれない。アフガニスタンがそうだった。ビンラディンが生きていようが死んでいようがどうでもよいと、ラムズフェルド国防長官は言っている。そのうち、フセインはどうでもよいと言い出すかもしれない。