現在地 HOME > 掲示板 ★阿修羅♪ |
|
(回答先: 簡潔な感想 投稿者 匿名希望 日時 2002 年 9 月 26 日 15:50:17)
価値観的側面は排除したレスにします。
>今後何十年かはこの基調で世界は動いて行く。
今後数年から十年くらいはブッシュ政権的基調で世界は動いていくと思っていますが、何十年という単位ではないと予測しています。
また、結果的に何十年か続くとしても、数年から十年というオーダーで終わってしまうことを考慮した政策を立案しておくことが肝要です。
>この米国の決定を”全面的に”支持すべきだ
民間人が井戸端会議で「ブッシュ・ドクトリン」に異を唱えることを大いに推奨します。
政府が「米国のコミットメントに異を唱えるのは国の将来を危うくする大きな過ち」と思っていますが、微笑みながらの黙認(承諾)で十分です。
>米国が世界に広げようとしている価値観は我が国の国是と完全に合致するものである。
日本の国是が何なのかという問題もありますが、米国が広げようとしている価値観は、政治的なものですか、それとも経済的なものですか?
「ブッシュ・ドクトリン」という政治的価値観が、日本の国是に完全に合致するものとは到底思えません。
>誰に向かって発せられているメッセージなのかを冷静に読み取るべきだ。
今は“そう”ですが、究極的には、米国以外の国家すべてに対してではないのですか?
>米国が自国経済には別のスタンダードを適用し、諸外国には苛烈な条件を押し付けて
>いるというなら批判も分かる。だが、そうではない。自国と同条件を他国にも求めて
>いるに過ぎない。
デフォルトしたことがあるわけでもないし国際金融機関から借りているいるわけでもないという米国政権の反論は予測できますが、米国の連邦政府対外債務の積み上げや経常収支の赤字拡大ぶりと、発展途上国に対する貸し出し条件や財政・経済政策の直接的間接的“規制”を照らし合わせると、ダブルスタンダードだと言わざるを得ません。
外国資本に投資規制を実施しながら高度成長を遂げた日本ですから、米国政権が求めた様々な財の“対米輸出自主規制”に文句を付けるのは筋違いですが、アルゼンチンやブラジルなどの債務国に押し付けている農産物貿易政策は一方的なものだと指摘できます。
(補助金含みであることは別としても、価格競争力が劣っている産品は輸入規制を行い、価格競争力が勝っている産品は輸出を拡大しようとしている)
自国と同条件を他国にも求めたあげく、そのルールで負けることが明らかになったら、ルールが変更されることを考慮しておく必要があります。
>また、各国の主権を制限しようというのでもない。
「ブッシュ・ドクトリン」は、「各国の主権を制限しようというのでもない」としても、米国政権の判断で各国の主権を犯すことがあることを公言したものです。
>極端な話、「オタクにスタンダードを合わせるのは疲れたから、我が国は鎖国して江
>戸時代に戻ります」と言えば、米国は止めない。勝手にどうぞ、と言われるだけだ。
>グローバル・スタンダードに合わせようとするのは(他の西欧諸国同様)我が国の意志
>であり、強制されているわけではない。
日本が鎖国に動くことはなく、国際取引が米国流スタンダーで行われるのであればそれに合わせることになるでしょう。
しかし、米国が、「政治にしろ経済にしろ国際関係に奔走するのは疲れたし、それほどの余力もない。鎖国なんぞはしないけどそこそこのおつきあいにさせてもらう」という判断をする可能性を排除しないでください。
世界で自給自足力が最も優れているのは米国です。
これから否応なく進むであろう「ブッシュ・ドクトリン」の現実化過程が不調に終われば、その反動として、米国民がモンロー主義的志向に走ることは十分考えられることです。(そうでなければ、国民和解政権ができない可能性があります)
そのときには、米国も大きな役割を担う新しい「世界管理構造」が生まれるでしょう。
(歓迎すべきものか嫌悪すべきものかはわかりませんが...)