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(回答先: しかし、 投稿者 baka 日時 2002 年 9 月 14 日 15:49:08)
● 北朝鮮
北朝鮮は、独裁制とも言えますが、近代儒教国家体制と言ったほうがふさわしいものです。
(価値観ベースは違いますが、戦前の日本とそれほど変わる政治体制ではありません)
なんにしても、北朝鮮の政治体制は北朝鮮国民のテーマであり、日本をはじめとする諸外国は批判はかまわないとしても、政権を転覆するとか変革するというレベルで手を出すべきではありません。
外国からの資金が政治体制維持のために使われると言うことは日本でもあったことで、そのような政治的意図を別としても、経済協力は、その時点の政権基盤を強化するものです。
ミサイルについては、日本を脅かすというより、防衛と輸出を主眼にした開発製造です。(米国政権にしても、韓国や日本に部隊が駐留しているなかで北朝鮮の軍事力を考えれば、軍事攻撃はできないということで、防衛機能を果たしています。北朝鮮国民のことを考えるのであれば、非武装のなかで、どうぞお勝手に占領をという状況にして、経済活動に励むという選択肢もあるとは思いますが...)
今回の日朝交渉は、ミサイル開発の一つの目的である輸出品という性格を消すことが一つの目的です。
北朝鮮の軍部はともかく、金正日は、軍事力強化に資金・人的資源・物的資源を注ぎ込むことを馬鹿らしい(不合理だ)と思っています。
日朝国交回復・米朝国交回復・韓国との統一宣言を経て、日本の経済協力による“近代化建設”が進めば、軍事力強化の重要度は減少していきます。
北朝鮮が“独裁”であれば、軍部も金正日に従うはずです。
緊密な経済関係の確立が安全保障にとって何よりの支えです。
“支配層の贅沢”については、国民の多くが飢餓状況にあるなかでも、支配層に食糧・利便品・贅沢品が優先的に配分されていることは確かでしょう。
しかし、このような構造は、日本をはじめ欧米諸国や発展途上国でもあることです。敵と考えない国家については、そのような問題を取り上げないだけとも言えます。
日本国民が“天皇家の贅沢”について、声高に非難しないように、国交回復後の北朝鮮でも、“支配層の贅沢”がことさら問題視されることはないと思います。(敗戦直後の食糧難時代には、“天皇家の贅沢”を非難するプラカードも掲げられました)
● 日本
bakaさんが指摘されるように、「日本の経済にはプラスになっても、日本列島改造が朝鮮で行なわれるだけで、旧弊な思考内容の自民党/官僚体制の存続に繋がるだけでは」という情景が目に浮かびます。
しかし、北朝鮮経済協力がそういう醜態になるということは、国内もそうであるということですから、それを防ぐのは、偏に日本国民の課題です。