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(回答先: 上の本文訂正:3行目末尾「などと書かれたりするのですが」除去 投稿者 近代化とその戦争からわれわれは何も学んでいない 日時 2002 年 8 月 21 日 18:32:48)
ご議論に割り込んで済みません。
興味深く論争を拝読しております。
「近代化」氏と「あっしら」氏の近代を乗り越えようとする立場、「書記長」氏の日本の過去のみを特別視することの偏りを付く立場、いずれも説得力があり、首肯できるものです。
私の立場は「書記長」氏に近いものです。
「近代化」氏や「あっしら」氏の考え方は戦後日本に独特のものというわけではなく、同様の論調はアメリカにもヨーロッパにも存在します。しかし、現実の国際政治における各国首脳の意向には直接は反映されておりません。当然これら首脳はこの種の主張をちゃんと理解していますし、超長期的には影響力のある思想であることも認めています。しかし、リアル・ポリティークスの世界ではいかんせん無力なのです。日本の現状は、こうした理想主義的な考え方が現実の政治に及ぼす影響力が強過ぎると言えます(それにはそれなりの歴史的背景があるわけですが)。本来この種の高邁な理想主義は、現実の政治権力に対するアンチテーゼとしてジワジワと影響を及ぼすべき性質のものであるにも拘わらず、現実には、無責任な思考放棄や空疎な平和主義や国際社会の現状認識不足らと結託して、日本の国益に反する一大世論を形成するに至っています。
日本や世界はいかにあるべきか、という議論はそれとして大変重要なことではありますが、それと現実の国際政治への対応は一旦切り離して考える冷静さが必要です。ある面ナイーブな国民性を有する我が国だけに、「書記長」氏の主張される歴史観が近年注目されつつあることは健全なことだと判断しています。