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神戸新聞11月13日朝刊4面より
「日本海」か、それとも「東海」か。日本海の呼称を巡る日韓の論争はまだ決着していない。国際水路機関(IHO)は、この問題の処理について、今月末までに加盟各国に意見を求めることにしているが、論争の根底には両国の歴史認識の違いがある。(中略) 検証してみると、韓国側の主張の根拠には看過できない疑問点が浮上した。
以下記事要点
駐英韓国大使館は昨年四−七月、英国国立図書館所蔵の古地図を調査、十六世紀末から十九世紀末までに作成された地図を対象に、問題の海域に言及している英、仏、独、オランダなど十一カ国作成の九十点を取りまとめた。その結果朝鮮海と記載されたもの六十二、東海八、朝鮮海と東海の併記二を数えたという。
日本海と記載された地図は十点のみ。
中でも韓国側が注目するのは朝鮮海や東海の呼称が十八世紀に集中する点だ。
(韓国側主張)「手短に言えば、十九世紀以前は、東海と朝鮮海が世界の地図において最も一般的な用語であった。日本海は(中略) 日本による韓国の植民地化の中で頻繁にあらわれ、のちにその名称が圧倒的に優勢になった」
しかし韓国政府による英国国立図書館所蔵の古地図調査には、重大な疑問が残る。
調査対象の地図の中で千八〇一年から六十一年まで六十年間の地図がなぜかすっぽりと抜け落ちているのである。
一般に古い地図ほど現存している数は少ない。にもかかわらず(中略) 十八世紀の地図は八十一点を所蔵しながら十九世紀の地図のものは七点しかない。
空白の六十年間に実は約三十点に及ぶ「日本海」と記した地図が同館に実在するとの情報がある。
十九世紀末までの歴史全体を見渡せば、日本海の呼称が朝鮮海や東海を上回ることを日本側の研究が明らかにしている。
(中略)「日本海」が他を圧倒するようになるのは、十八世紀末から十九世紀初めにかけて日本海周辺を探検し、その形状と沿岸の地形を明らかにした仏人ラ・ペルーズやロシア人クローゼンシュテルンら作成の地図による。
彼らは朝鮮半島と日本列島がこの海に接する海岸線の長さを比べると、日本列島のほうがはるかに長く、「日本海」と呼ぶのが妥当だと認めた。他の多くの地図製作者もそれにならった。
(中略)韓国側の主張には方法論的な問題がある。作為さえ感じられる。特に"空白の六十年"について韓国政府は国際社会に納得のいく説明をする必要があるだろう。
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国際水路機関(IHO)は加盟国の意見を十一月末を期限に集約する方針。