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ヒ素を使った毒殺か、病死かで論争が続くナポレオン1世(1769−1821年)の死因をめぐり、フランスの専門家3人が28日、ナポレオンの遺髪だけでなく、生存中に採取された髪を放射光利用の精密解析装置で分析した結果、毛髪のヒ素汚染は「外部から付着したことが分かった」と発表した。胃がんの合併症による死亡の可能性が強いという。
発表によると、パリ警視庁の法医学研究所に所属するリコルデル教授とシンクロトロンと呼ばれる放射光解析の専門家ら3人が1821年に切った遺髪と、1805、14年に側近らに与えた髪のヒ素濃度や分布を初めて比較分析。
いずれも通常の人の髪に含まれるヒ素濃度の5−30倍だったが、3つ年代で大きな違いはなく、髪の先端や根本にほぼ均等に分布。教授は「皇帝は3回も毒を飲まされたのだろうか」として毒殺説を退け、ヒ素は毛髪の保管用薬品など外部から付着したと結論付けた。
ナポレオンは幽閉先の英領セントヘレナ島で獄死したが、「英国の陰謀による毒殺」との説がたびたび浮上し、崇拝者でつくる「ナポレオン協会」などが繰り返し「毒殺の科学的証明」に取り組んできた。