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スプートニク2号に乗った犬、実はすぐに死んでいた
2002.10.30
Web posted at: 07:38 JST
- CNN
(CNN) 史上初めて、地球周回軌道の人工衛星「スプートニク2号」に搭乗して有名になった旧ソ連の犬は、これまで衛星内で1週間程度生きていたとされていたが、実は打ち上げ数時間で死亡していたらしいことがわかった。
「ライカ(吠える者という意味)」という名前の雑種犬を載せたスプートニク2号は1957年11月、打ち上げられた。世界初の人工衛星スプートニク1号の打ち上げからわずか1カ月後のことで、旧ソ連と宇宙開発を競っていた米国は新たな衝撃を受けた。
2号の内部には、ライカが立ったり寝たりするだけの部屋のほか、「宇宙食」や排泄(はいせつ)のための装置が準備された。2号が発射されたあと、旧ソ連の航空宇宙当局は「食事や酸素は10日分搭載されている」と説明し、ライカは1週間程度生きたとされたていた。そして、その「成功」は、その後の有人飛行計画への道筋をつけたとされる。
しかし先週、テキサス州ヒューストンでの国際会議で、モスクワ生医学研究所のディミトリ・マラシェンコフさんが発表した論文によると、打ち上げ後、ライカはパニック状態になり、数時間後に死亡したという。
これまでも、2号内部の温度上昇を抑えるための機構に問題があり、2号内部の温度はライカが生きることができないほど上昇していた、との指摘は専門家から出ていた。マラシェンコフさんの論文はその指摘に沿っている。
宇宙開発の歴史を研究しているスウェーデンのスベン・グラーンさんは「2号温度上昇の問題は、当時すでに旧ソ連のメディアも報じていた問題だ。だが、『5―7時間でライカが死亡したはずだ』という今回の論文はショッキングだ」と話している。