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厚さ数ミリ、極薄パソコン可能に シャープが新技術開発
http://www.asahi.com/business/update/1020/003.html
下敷き並みの厚さ数ミリのパソコン「シートコンピューター」などを可能にする先端技術を、電機大手のシャープ(本社・大阪市)が世界で初めて開発した。文字や動画を表示する極薄の液晶画面(ディスプレー)に、コンピューターの頭脳部(CPU=中央演算処理装置)を組み込むことに成功したからだ。従来困難とされてきたこの一体化技術を、同社は近く発表する。
これは、周辺機器でしかなかったディスプレー自体をコンピューター本体にしてしまおうという画期的な技術。パソコンなど携帯情報機器のイメージを刷新するといわれ、世界の液晶メーカーが開発を競っている。
その実用化によって、2〜3年後には、現在十数ミリ程度まで薄くなっているノートパソコンが、さらに数ミリ水準の画面1枚のタッチパネル式になる可能性がある。また、極薄の携帯電話や名刺のような携帯テレビなどの開発にも結びつくと期待されている。
液晶では世界最大手のシャープは今回、薄さ1ミリ弱の液晶画面用のガラス基板の上に、携帯ゲーム機並み(8ビット)のCPUを焼き付けた試作品をつくった。ガラスは電気を通さない絶縁体なので、電気で駆動するCPUの組み込みが難しかった。だが、基板上に独自開発したシリコンの膜を張ることで、画面表示に悪影響を与えずに、CPUを動かすことを可能にした。
同社は液晶を動かすのに必要な回路や半導体などを、独自のシリコン技術で、液晶パネル自体に焼き付けた基幹部品「システム液晶」を01年に開発。小型の携帯電話画面などに実用化されたが、今回のシートコンピューター向け開発でも、このシリコン技術が大きく貢献したという。
今後、同様の手法で、メモリー、液晶表示用のIC(集積回路)、画像の圧縮・伸長を処理する回路なども同じガラス基板上に一体形成できるという。このため、シートコンピューター実用化にめどが立った、と同社はみている。
シートコンピューター向けの技術は、量産攻勢をかける韓国・台湾の液晶メーカーに負けない、「日本発」の高付加価値技術と期待されている。このため、シャープだけでなく、富士通、日立製作所、液晶事業を統合した東芝・松下電器産業連合なども開発にしのぎを削ってきた。 (11:35)