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(回答先: 小泉訪朝と「ヨハネスブルグ環境・開発サミット」 投稿者 ウッチャー 日時 2002 年 9 月 07 日 00:13:35)
「不審船」騒動の異常性
http://www1.jca.apc.org/aml/200209/29682.html
渡辺です。(重複ご容赦)
またぞろ「不審船」騒動がおこりました。
こんどは「日本海」、韓国・朝鮮では「東海」の真っ只中、日本の排他的経済水域内
ですらなく、北朝鮮の国旗が煙突に記され、北朝鮮の港湾都市「金策」の朝鮮語文字
も。
これがなんで「不審船」なんでしょう?
国連海洋法条約では、公海の自由(89条)を認め、航行の自由が保障されています。
沿岸国の排他的経済水域内であろうとなかろうと、領海外のすべての公海上に認めら
れており、たとえ領海内であっても無害通航権が認められているのです。
今回の騒動についていえば、日朝首脳会談を前に「不審船」問題を再びクローズアッ
プさせ、対北交渉カードにしようという意図がミエミエですが、報道では今回も米軍
情報だといいますから、この筋からの牽制と見ることもできます。しかし、はしなく
も露骨な情報操作の一端を垣間見せてくれたというべきでしょう。
(昨年末に撃沈した船舶の引き上げが「遅れる(らせる?)」代わりに。それが首脳
会談を挟んだ2段構えにしようという小泉自身の意図か、訪朝する小泉への牽制とい
う意図も含んでいるのかはわかりませんが――いずれにせよ引き上げ問題に関して言
えば、撃沈した当事者による引き上げ・「検証」という欺瞞性を踏まえておくことが
必要だと思います。もっとも政府も「北朝鮮船だと確定しているわけではない」とい
う立場ですから、もともと首脳会談の交渉カードにもなっていないのですが)。
情報操作の危険性とともに、もう一つ危険な動きとして、今回の騒動から見えてく
るのは、日本の排他的経済水域を事実上、韓国の「北方限界線」のようにしようとし
ていること、いいかえれば戦時の制海権のように扱おうとしているということではな
いでしょうか。国際法無視もはなはだしい!
これに対するマスコミの無批判な報道ぶりも相変わらずです。筑紫さんですら「なん
でこんな時期に、北朝鮮はこんな問題を起こすんだろう」というニュアンスでコメン
トしていましたが、言うべき相手が違うのではないでしょうか。
「不審船」騒動の異常性A 読売の混乱
http://www1.jca.apc.org/aml/200209/29718.html
渡辺です。(重複ご容赦)
先日来の「不審船」騒動に関して、「読売」の今日(9/7)
の朝刊・解説欄で、さすがにまずいと思ったのか
「EEZ(排他的経済水域)を含めた公海上は自由航行
が原則だ。不審船と見られる船舶に近づいて、その動
向を注視することしかできない。
従って、今回の船舶の発見場所がEEZの内外であろう
と、日本のできることには限界があった。与党内では政
府の対応に批判も出ているが、公海上で国籍を明らか
にした船舶に対し、根拠もなく警察権を行使すれば、日
本が国際法違反に問われることになったであろう」 と、
先に私が指摘したのと同様のことを述べ、少しは軌道修
正しようとしています。
社説は相変わらず、この問題で政府に対して「なぜ、そ
んなに及び腰なのか」という論調を張っており、大ヨミウ
リも混乱しているようです。