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富士通は28日、手のひらの静脈のターンで本人かどうかを確認する個人認証技術を開発したと発表した。インターネットを使った電子商取引などの普及で、本人になりすました申請や取り引きが増えており、偽造が難しい人間の生体情報を活用した。指紋や声紋、耳の形を使った認証技術はあるが、指紋が薄くなった高齢者の確認ができないなどのケースがあった。富士通は確認の手間がかからず、高精度な認証技術の開発に取り組んでいた。
新開発したマウス型の認証装置は、手のひらをかざし、事前に近赤外線を照射して登録した静脈の画像と照合、本人かどうかを瞬時に確認する。実験では約700人の完全登録、識別ができ、エラーの確率は200回に1回以下という。
来年度にも実用化する考えで、電子商取引のほか、電子決済システムでの決裁者の確認、出退勤時に本人を識別――など幅広い分野の活用を見込んでいる。
【熊谷泰】