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(回答先: 住基ネット離脱も検討 高知県本山町長 投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 7 月 30 日 20:02:44)
過去になんらかの事件を起こし、前科者になった場合でもいろいろあります。
寝ても覚めても悪いことしか考えず、常に犯罪行為をする更生の見込みのない筋金入りの悪党から、そうでない者までいろいろです。
本来は法律を守り、正義を尊重する者でも、ちょっとした間違いから罪を犯してしまうこともあります。
住民基本台帳ネットワークシステムは、すべての人に悪い結果をもたらします。
その例を示しましょう。
ある人物がいます。この者はまじめに働き、結婚をして家庭をもち、子供もいます。
会社での評判も良く、働き者で、上司から高い評価を受け、同僚からも信頼され、部下の人気も高いのです。
接客態度も良く、お得いさんの固定客も多く、会社にも貢献しています。
家庭でも良き夫であり、子供も父親を慕っています。
この家には、同居の親が住んでいて、高齢で病弱で、痴呆も進んでいます。
この親の面倒まできちんとやっている上、地域住民とも仲良くしており、信望も篤いのです。
ところが突然、会社を解雇されてしまいました。
上司に解雇の理由を問いただしても、明確な回答はありません。
もちろん抗議し、労働基準監督署にも相談しましたが、無駄でした。
提訴することも考えましたが、弁護士の話では、たとえ勝訴しても、職場復帰は期待できないということでした。
あとでわかったことは、個人情報が何者かに盗まれ、それが上司に知らされたということでした。
実は、この者は、過去にちょっとした事件を起こしており、処罰を受けていたのです。
それは若気の至りということもあり、今ではすっかり反省して、まともな人間になろうと必死で努力していたのです。
会社の上司も、過去の罪は忘れたいところなのですが、客に知れ渡ると、影響が出るのを心配しました。
子供は、学校でいじめ攻撃を受けるようになりました。
学校の生徒にまで個人情報が知れ渡っていたのです。
「おい、お前。お前のおやじは、前科者だってな。偉そうにしていても、悪党の仲間だ。」
それまで生徒会会長までやり、教師からは信頼され、学業もスポーツも良い成績を収めていましたが、それが変わりました。
とうとうある日、集団で殴る蹴るの暴行を受け、意識不明の重態となりました。
教師が駆けつけ、救急車を呼び、病院で集中治療を受けました。
しかし、あまりにもダメージが大きく、とうとう死亡しました。
この家には、もう一人の子供がいましたが、この子供は抵抗しました。
そして喧嘩となり、いじめをした一人にひどい怪我を負わせました。
本当はそのいじめ犯人のほうが悪いのに、いじめの親は提訴しました。
最高裁まで控訴して争いましたが、結局敗訴し、多額の損害賠償を支払うことになりました。
病弱の親は介護が不充分となり、死亡しました。
すっかり疲労し、あまりにも心配が続いたため、それまで献身的に家庭を守っていた妻は、家庭を捨てて家出をしました。
父親は、仕事を失った後も、何とか別の仕事をしようとしましたが、見つかりませんでした。
再就職は困難で、失業保険も切れ、生活費はかさみ、家のローンもあり、親の介護費用で消えていたので、貯蓄はほとんどありませんでした。
とうとう自己破産申請をし、生活保護費受給者となりました。
子供は少年院を出てからもまともな人間にはならず、ついに暴力団組織に入りました。
やがてその子供は、暴力団組織の中で出世し、数々の悪事をやって、かなりの地位にいるようです。
父親は、生活保護受給さえも受けられなくなり、ホームレスとなります。
そして病死しました。
治療すれば回復する病気でしたが、治療を受ける金がなかったのです。
国民健康保険加入料も支払っていなかったので、保険も使用できませんでした。
これはフィクションです。
しかし、このような状況が増えることは確実です。
たとえ前科がなくても、どんな人にも他人に知られたくない過去があります。
普通なら公開されても、気にしない情報でも、仕事の種類や状況によっては、影響が出る情報があります。
それらを無条件に、無制限に、何の防衛策も取らずに公開するのは、犯罪行為です。
総務省は、個人情報漏洩がないように努力すると述べていますが、努力するだけでは不足です。
国民の中には、リスクを承知の上で、賛成する人もいるでしょう。
そういう人だけ、システムに参加すればいいのです。
国民総背番号制度は逃れることのできない凶悪なシステムです。
不便でも利用したくないという人まで、有無を言わさず、強制的に、独裁的に、日本国憲法に違反して参加させます。
これは許されないことです。
その責任は非常に重く、死刑に匹敵する行為です。