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07/01 17:45 「日本人は視野が狭い」 米中が対日警戒感共有 周 外信40
【ワシントン1日共同=渡辺陽介】一九七二年のニクソン米大統
領の歴史的な訪中の準備のため、当時のキッシンジャー大統領補佐
官が、七一年十月に周恩来・中国首相と行った会談の会談録が一日
までに明らかになった。双方は「日本人の視野は狭い」などと一致
、米中の関係改善の背景に対日不信感があったことが裏付けられた
。
米民間シンクタンク「国家安全保障公文書館」が米国立公文書館
などから会談録を入手、公表した。
会談録は日本の経済発展や再軍備の懸念で歩み寄り、米側が「日
本について(米中は)同方向の利害を持つ」(キッシンジャー氏)
と明言するなど、対日警戒感を共有したことも浮き彫りにしている
。
会談は、十月二十二日に北京の人民大会堂で四時間余りにわたっ
て行われ、約四分の一が日本について費やされた。
会談録によると、首相は「日本は第二次大戦の賠償も払わず戦争
から利益を得た」と批判、補佐官は「日本にはまったく幻想を持た
ない」と応じた。
首相はさらに「経済拡大は軍事拡大につながる」と強い懸念を表
明し「日本を今の状態に太らせた」と米国を批判。補佐官は「日本
を経済的に発展させたことを今は後悔している」と語った。
また、日本人への評価としては、補佐官が「中国は普遍的な視野
があるが、日本は部族的な視野しかない」と述べると、首相は「も
のの見方が狭くとても変わっている」と評価が一致。さらに補佐官
は「日本人はほかの国民がどう感じるかの感受性がない」と指摘し
た。
補佐官は、日本が大規模な再軍備に走る事態になれば「伝統的な
米中関係が再びものを言う」と言明し、米中による日本封じ込めも
示唆。米国による日本への核の傘については「米国のために核兵器
を使うより、日本のために使う可能性は少ない」と述べている。
(了) 020701 1744
[2002-07-01-17:45]
07/01 18:04 かみ合う米中の世界戦略 接着剤の「日本の脅威」 外信41
【ワシントン1日共同】一九七一年十月のキッシンジャー米大統
領補佐官と周恩来・中国首相の会談録は、冷戦時代の米中両国が「
ソ連」と並んで「日本経済」を共通の脅威として認識し、米中接近
の接着剤として位置付ける様子を浮かび上がらせている。
周首相は、当時急速な経済発展を続けた日本が、軍事、政治的に
勢力を拡張することに強い懸念を表明。補佐官は、日本の軍事的拡
張の歯止めとしての米国の役割を強調、日本を抑える見返りに中国
から関係改善の決定を引き出そうとしている。
会談録は、日米安全保障体制の下、米国の忠実な同盟国とされて
いる日本も、超大国の冷徹な世界戦略の一つのこまにすぎない現実
をあらためて示している。
会談録はまた、戦略的思考が得意とされる両大陸国同士の親近感
、歴史的な関係の深さも見せつけた。特に印象的なのは、キッシン
ジャー氏の突き放した対日観と周首相の厳しい対日批判が奇妙にか
み合っている点だ。
日本を素通りし「日本軽視」と批判が上がった一九九八年初夏の
クリントン米大統領訪中など、現在の日米中三国関係にもつながる
基本的な構図を会談録は描いていると言える。
(了) 020701 1803
[2002-07-01-18:04]
07/01 18:43 米中会談録の要旨 外信42
【ワシントン1日共同】一九七一年十月二十二日に行われた周恩
来・キッシンジャー会談の日本関連部分の会談録要旨は次の通り。
【対日本人観】周恩来首相 ものの見方が狭く、とても変わって
いる。島国の国民だ。
キッシンジャー補佐官 中国は伝統的に普遍的な視野があるが、
日本は部族的な視野しかない。日本人はほかの国民がどう感じるか
に何の感受性もない。日本に何の幻想も持たない。
【日本経済】首相 日本は第二次大戦の賠償も払わず戦争から利
益を得た。経済拡大は軍事拡大につながる。米国は日本を今の状態
に太らせた。
補佐官 日本を経済的に発展させたことを今は後悔している。
【日本の防衛政策】首相 日本は過去二十五年余り防衛に必要以
上の金を使ってきた。今や羽が生え飛び立とうとしている。一度日
本が軍事拡大に走ればどこまで行くか分からない。
補佐官 日本が米軍撤退を希望すればいつでも出ていく。日本が
自主防衛すれば周辺の国にとって危険だ。米国は米国のために核兵
器を使うより日本のために使う可能性は実際は少ない。米軍が撤退
すれば、日本は平和利用計画で得た十分なプルトニウムで、核兵器
を造ることもできる。
日本が大規模な再軍備に走るような事態になれば伝統的な米中関
係が再びものを言う。米国は日本の拡張を抑えるために、他国と協
調しできることをする。日本についてわれわれは同方向の利害を持
つ。
(了) 020701 1842
[2002-07-01-18:43]
07/01 19:24 米中の本音が出た 毛里和子教授 外信43
毛里和子早稲田大教授(現代中国研究)の話 米中両国の今も共
通する対日観が表れている点で意義のある文書だ。これまでにない
詳細な言葉が明らかになり、二人の本音が出た感じがする。キッシ
ンジャー補佐官は日本を詳しく知らないといわれるが、一般に外か
ら見た日本の評価は、この程度ではないか。最近も中国の専門家は
「歴史問題は主要な問題でない」との判断から、アジア経済危機の
再来など大事態に備えた日中協力を前提に、日本のアジア戦略を聞
いてきているが、日本にはそうした戦略がなく、協議にも応じられ
ないのが現状だ。中国は、米国とはけんかもするが、本質的な部分
で協力できると思っている。(共同)
(了) 020701 1923
[2002-07-01-19:24]