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W杯:中田、日本サッカーのために海外で得た事 「毎日新聞」 投稿者 ほくめん 日時 2002 年 6 月 21 日 02:05:53:

日本選手最年長、34歳の中山(磐田)が驚きを込めて今回の戦いを振り返った。「自分たちで判断するようになった。素晴らしい」。

 トルシエ監督の言葉を金科玉条のごとく守るのではなく、どうしたらいいのかを話し合った後輩たちの姿が、頼もしく映った。1次リーグのロシアとチュニジアとの試合で、DF陣がフラット3の鉄則にとらわれず、ライン操作とマークを使い分けたのが好例だ。

 選手にその姿勢が生まれたのは、中田英(パルマ)の存在に負うところが大きい。

 25歳。イタリア・セリエAでの4シーズンの経験は、若手の多いチームに有形無形の影響を及ぼした。チームのまとめ役として期待された中山の言葉を借りれば「本当は自分の役割だと思ったけど、ヒデ(中田英)が声を出してくれた。彼はさらに大きな存在となった」。

 W杯に向けた5月の欧州遠征は、チームを仕上げるための重要な機会だった。日本はレアル・マドリード、ノルウェーに連敗する。結果はともかくとして、負け方が悪かった。代表の生命線と言われた最終ラインが、簡単に背後を破られた。トルシエ監督は「早く忘れたい」と嘆いた。果たして修正はできるのか。手詰まりの感が広がった。そのとき「下を向くな」と鼓舞したのが中田英だった。以降、中田英はピッチの内外で、細かく選手の動きを指示するようになった。

 大幅に若返った代表の中で、中田英は年長の部類に入る。レギュラー組に限れば、年上といえば、森岡(清水)や川口(ポーツマス)ぐらい。井原(浦和)や名波(磐田)といった年上が中心だったフランス大会(98年)と状況は違った。00年のアジアカップで、精神的支柱としてチームを引っ張った名波は、左ひざ故障からの回復が予想以上に遅れていた。「間に合わない」と、中田英は悟ったのかもしれない。

 チームは自分の意見、考えを口に出して言う雰囲気になった。以前は中田英ら数人しかいなかった。その変化を中田英は彼らしい言い方で表現した。「最終的にぼくは23人の中の1人になった」。「みんな精神的にも技術的にも強くなった」とも。

 トルシエ監督は細かい修正は中田英にまかせ、自身は選手交代など大局を見た。攻守の切り替えに成功した1次リーグでの試合運びも、この分担があったからこそ。トルシエ監督は中田英を「一番いいときに、チームをいろいろと支えてくれた」とほめた。

 1年前のコンフェデレーションズカップ。決勝のフランス戦を前に、中田英はローマの優勝に立ち会うためイタリアへ戻った。「日本サッカーのために大切な何かを得たい」と説明した。今回、自身の経験をW杯に生かすことで、その約束を果たした。 【小坂大】

[毎日新聞6月20日] ( 2002-06-20-23:27 )

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トルシェ監督・選手たちのがんばりにもかかわらず、日本は決勝トーナメント1回戦で敗退しましたが、やはり大舞台での試合は監督・選手・サポーターが一体となって立ち向かうものなのでしょう。
三者のどこか1カ所でも「弛み」があると、特にW杯のような大舞台では今回のトルコ戦のような状態・状況に陥ってしまうのかもしれません。

この厳しさに欠けた「弛み」がでるのも監督・選手・サポーターの実力かもしれません。[韓国]−[イタリア]戦と[日本]ー[トルコ]を比較するとこの「弛み」の状況が浮かび上がってきます。

残念ながらトルコ戦の場合3者に「弛み」「油断」があった気がしてなりません。もしこの「弛み」が現代日本人全般の国民性ならばトルコ戦の結果は妥当なところという所でしょう。

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